第13回 肩の運動機能研究会 「投球障害肩の画像所見と症状」についての発表報告

10月21、22日に開催された第13回肩の運動機能研究会で、投球障害肩(投球時に肩の痛みが出現する症状)の野球選手と痛みなどの症状の訴えがない野球選手の画像所見と症状に関する研究発表を行いました。

投球障害肩のリハビリテーションは臨床上、局所部位以外の全身的身体機能改善プログラムが一般的に用いられています。

しかし、その根拠となる検討は十分にされていませんので、今回MRI画像を用いて臨床症状との関係性を探り、検討しました。

今回の研究では投球時に痛みがない選手も痛みがある選手も肩関節には共通して組織の損傷が起こっていました。

また、米国の研究よりも高い確率で症状がない野球選手に組織損傷が発生していました。

これらのことより、投球障害肩や野球選手のリハビリテーションおよびコンディショニングは肩関節などの疼痛局所に捉われることなく全身的に身体機能改善プログラムを実施する必要があると考えました。

今後は、データを積み重ねることと、データを詳細に分析して研究の精度を増していくことを進めていきたいと思います。

また、これらのデータを基にして野球選手に対してより良い障害予防活動やリハビリテーションを提供できるよう努めてまいります。

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