睡眠時無呼吸症候群の検査 

睡眠時無呼吸症候群とは?

  睡眠時無呼吸症候群”SAS:Sleep Apnea Syndrome”は、気道の閉塞などが原因で、睡眠中に断続的に無呼吸を繰り返し、その結果日中傾眠などの種々の症状を呈する疾患の総称です。
具体的には、一晩7時間の睡眠において、30回以上の無呼吸(10秒以上の呼吸停止)がある。または、1時間あたりに5回以上の無呼吸がある場合に、睡眠時無呼吸症候群と診断します。
日本には約200万人の潜在患者がいると言われています。

症状

睡眠時無呼吸症候群は睡眠を妨げることにより、以下のような症状を引き起こす場合があります。
日中の眠気
大きないびき
起床時の頭痛
熟睡感がない


以下のうち、一つでも当てはまる場合は、睡眠時無呼吸症候群の可能性があるので検査をお勧めします。

睡眠中に呼吸がとまっていると指摘されたことがある
夜中に何度も目が覚める
大きないびきをかく
起床時に頭痛やだるさがある
日中とても眠い
肥満や糖尿病、高血圧である

検査

睡眠時無呼吸症候群の検査には簡単な問診・アンケート、自宅での簡易検査、専門の医療機関で行う精密検査の3つがあります。
①眠気度自己チェック
それぞれの場面について、最も当てはまる番号を選んでください。
0:居眠りすることはない
1:たまに居眠りしてしまう
2:ときどき居眠りしてしまう
3:ほとんど居眠りしてしまう
得点 居眠りの場面
座って読書しているとき
テレビを見ているとき
   会議や映画館で静かに座っているとき
1時間続けて車に乗せてもらっているとき
午後に横になって休憩をとっているとき
座って人と話しているとき
昼食後(飲酒なし)、静かに座っているとき
座って手紙や書類を書いているとき
合計得点
合計点数の解釈
1~4点:問題ありません
5~10点:睡眠時のいびきや無呼吸を指摘される場合は、
              医療機関受診勧めます
11点以上:呼吸器内科受診を強く推奨します
ポリグラフィ検査
自宅で手と顔にセンサを取り付けて寝るだけの簡単な検査です。
痛みを伴う事はありません。
眠っている間の呼吸と血液中の酸素濃度を調べます。
この検査は医師の診察に基づき睡眠時無呼吸症候群の診断のために実施します。
問診で睡眠時無呼吸症候群の疑いがあった場合、睡眠中の状況を把握するために自宅での簡易検査を行います。手指にパルスオキシメトリーを装着して無呼吸による低酸素状態を診断する検査と、鼻に呼吸センサーを装着して気流やいびきを計測する検査があります。
”簡易”検査だけに、重症の睡眠時無呼吸症候群の場合は診断がつきますが、軽症~中等症の場合は診断がつきにくいため、精密検査に移行します。
詳しい診断が必要な場合は当院より専門の検査機関に紹介して検査を実施し、今後の治療方針を決定します。
当院で行っている検査では以下のような検査器具を用いて検査測定を行っています。

  

治療

睡眠時無呼吸症候群の治療には経鼻的持続陽圧呼吸療法(CPAP:シーパップ療法)が一般的な治療法です。
CPAP療法は睡眠時に常に気道に陽圧をかけることで、睡眠中の気道の閉塞を防止します。

 
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