第30回日本整形外科超音波学会発表報告

7月7日~8日に山形国際ホテルで開催されただ第30回日本整形外科超音波学会で学術発表をしてきました。
発表内容は「立位前屈時の腰部多裂筋筋厚の変化」という演題で発表を致しました。 整形外科では腰痛を訴える患者さんが多く来院されます。腰痛疾患の中でもレントゲンやMRIなどの画像所見や具体的な外傷機転を認めないものを「非特異的腰痛症」と呼びます。中腰の姿勢や前屈動作の繰り返しは、腰痛発症の危険因子と言われており、前屈動作の安定性には腰部多裂筋が関与しています。腰痛を抱えていない方の多くは体幹を前屈していくと腰部多裂筋は徐々に緩んで筋の厚みが減少すると言われています。(図1)
 


図1)腰部多裂筋の厚みの変化

 今回非特異的腰痛症と診断された方を対象に体幹を前屈した時の腰部多裂筋の厚みがどのように変化するのかを超音波を使って観察しました。腰痛を抱える方の腰部多裂筋の特徴を把握することで有効なリハビリテーションに繋がると考え調査しました。

腰部多裂筋とは?腰部多裂筋は腰椎の外側を縦に走る筋肉で、下肢方向に行くにつれて太くなっている筋肉です。腰椎を繋いで姿勢保持に関与していると言われています。(図2)


図2 腰部多裂筋

今回の調査で非特異的腰痛症腰痛者の中で厚みが変わらない人が存在し、通常とは異なる筋肉の働き方をしていることが分かりました。この様な方は腰部多裂筋の厚さが変わらないまま体幹を前屈させることになります。その結果、必要以上に周りの組織を圧迫することで痛みとなって症状が出てくると考えました。リハビリテーションでは腰部筋による圧迫を緩ませるためのストレッチや筋肉の機能を改善させるための筋力トレーニングが必要であると考えます。今回の研究活動を通して学んだことを今後の臨床に還元し、痛みに困っている患者さんの手助けとなれるよう日々研鑚して参ります。
                  



 
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