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上腕骨外側上顆炎のリハビリテーション(保存療法)

上腕骨外側上顆炎に対する保存療法(リハビリテーション)の目的は、筋の柔軟性改善や筋力向上、身体の使い方を変えることで痛みを取り除くことです。
また再発予防としても、日常生活やスポーツの場面での間違った身体の使い方や不良姿勢の改善を行い、再度ストレスが加わらないようにすることが大切です。
 

痛みが強い時

この時期は、何もしてなくても痛い(安静時痛)、痛くて眠れない、または痛みで目が覚めてしまう(夜間痛)などの症状がみられます。

○主な治療方法
・安静やアイシングなどの消炎処置
・サポーターの処方 ・服薬や注射の併用(疼痛が強い時)
・物理療法
・日常生活でストレスがかからない動作の指導

以上の治療を適切に行い、炎症症状を早期に抑え、安静期間をできるだけ短くして関節の拘縮や筋力低下を予防することが大切です。

安静時痛・夜間時痛が消失した後

この時期から炎症の原因となっている前腕の筋に対してリハビリを行います。
また、肘関節だけでなく近接の関節である手関節・肩関節の機能にも焦点を当ててリハビリを行います。

リハビリテーション

○前腕の筋に対するリラクゼーション
上腕骨外側上顆炎の主な原因とされている短橈側手根伸筋の柔軟性が低下することで、付着部である外側上顆にストレスがかかり炎症が起きるため、その筋に対して柔軟性獲得の為にリラクゼーションを行います。
また、短橈側手根伸筋の周囲にある長橈側手根伸筋や腕橈骨筋という筋の柔軟性が低下することでも症状が出現すると言われているため、これらの筋の柔軟性の獲得も必要です。


○姿勢改善トレーニング
円背姿勢や猫背などの不良姿勢では、肩甲骨の可動性が低下している状態であり、その状態で手関節を使うと前腕の筋にストレスがかかり症状の悪化を助長します。
この不良姿勢に対して肩甲骨や胸郭のストレッチやトレーニングを行います。

◇胸を開く運動


◇肩甲骨を寄せる運動   

○筋力訓練
筋力が低下した状況で手関節を使うことにより、付着部である外側上顆により強いストレスがかかります。
元々筋力が低下している場合や、痛みにより安静期間が長かったことで筋力が低下し、その状態で手関節を使用することで症状が出現することもあります。
そのため、痛みが出現しない範囲でトレーニングを行うことがあります。  

負荷なしでの手関節背屈訓練

負荷をかけた手関節背屈訓練

※上腕骨外側上顆の概要についてはこちらをご参照ください。
 →上腕骨外側上顆
 

手・肘関節を専門とするリハビリテーションスタッフ

※写真をクリックすると紹介文が表示されます。
※専門スタッフのリハビリテーションを希望される場合は、初診時の問診票に名前の記載をお願いいたします。

理学療法士:青柳 努



Ver.2 2018.7.8

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