アキレス腱炎
アキレス腱とは
アキレス腱は人体の中で最も大きく強固な腱です。アキレス腱は筋肉内や踵骨(かかとの骨)から血液を供給されていますが踵骨から2cm~6cm上部には血液供給量が少なく、その場所は損傷しやすいと言われています。
アキレス腱炎とは
一般的にアキレス腱炎はランニングやジャンプ動作の繰り返しによるストレスと関連しています。活動性の増加やトレーニング強度(距離、練習頻度など)の急激な増加、長期の運動休止から運動を再開した、不整地や不安定な地形でのランニングが引き金となります。
またアキレス腱自体ではなくふくらはぎの硬さ、足に合っていない靴の使用なども関係しています。
アキレス腱炎の症状
起床時の一歩目や歩行時・爪先立ち、運動時(ジョギング・ランニング、ジャンプ)にアキレス腱や周囲の痛みが出現します。アキレス腱を指で押した時の痛み、アキレス腱周囲の腫れ、熱感(熱くなる)が出現します。
診断方法
普段の運動量の変化や仕事内容を聴き、痛みの出る部位・範囲を確認します。またレントゲンや超音波診断機器を使用してアキレス腱の石灰化(アキレス腱が白く変化すること)や踵骨に異常がないか確認します。
治療
第一に激しいランニングや痛みを強くする行動をなるべく避け安静にすることが必要です。活動量が高すぎる場合は練習内容の変更(距離:特に短距離走はNG、場所:トラック、コンクリートよりは芝や土がベター)を検討することが重要です。
ふくらはぎの硬さがアキレス腱へのストレスを増大させるため、リハビリテーションではアキレス腱からふくらはぎのストレッチを行います。下半身の筋力強化やランニングフォームのチェックを行い、患部へストレスが集中しない身体づくりを行います。
また物理療法(電気、超音波、冷やす、温めるなど)を行い患部の治癒を促進します。
物理療法(超音波治療)