肩関節拘縮に対する非観血的授動術後のリハビリテーションを紹介します。
術後プロトコルです。数字の0〜12は週の単位で、12週間までのプロトコルです。
Phase1【術後早期】
目的:患部を安静にして炎症からの回復を目指します。
目標:夜間痛の消失、安静時痛の消失
リハビリの内容:
授動術後は炎症が発生し、一時的に疼痛が増強します。その炎症を出来るだけ抑えつつ、授動術によって拡大した可動域を維持するために、肩関節に大きな負担を掛けないようにしながら可動域訓練を開始していきます。また痛みによって不良姿勢(猫背、体を丸めた姿勢)になりやすいので肩甲骨、脊柱周囲の運動も実施していきます。
ROMex
肩甲骨の運動
脊柱の運動
自動介助での挙上運動
チェストオープナー
肩内外旋自動運動
クロスアームストレッチ
stoopimg(ストーピング)
ペンデュラム
アイシング
Phase2【術後中期】
目的:肩関節の可動域の拡大
目標:起床時痛、動作時痛の消失(最終可動域の疼痛除く)
リハビリの内容:
炎症が落ち着くと少しづつ肩を動かせるようになってくるので、肩関節および肩甲骨周囲の筋を活性化させていきます。合わせてストレッチを行いながら柔軟性を改善させていき可動域を拡大していくプログラムを行います。
広背筋ストレッチ
猫と犬のポーズ
肩外旋ストレッチ
肩下方組織リラクゼーション
肩後方ポールマッサージ
テーブルスライド
Y字1
Y字2
壁押し
Phase3【術後後期】
目的:肩関節の可動域と筋力の獲得と再発予防に向けた機能の獲得
目標:動作時痛の消失(最終可動域の痛み)
リハビリの内容:
各運動方向の最終可動域の痛みや可動域を改善するためのアプローチと、肩関節周囲筋の更なる筋力強化、肩関節-肩甲帯-体幹の協調性の回復を目指したプログラムを行っていきます。
スリーパーストレッチ
結滞ストレッチ
腱板強化(棘上筋1)
腱板強化(肩甲下筋1)
腱板強化(棘下筋1)
腱板強化(棘下筋2)
腱板強化(肩甲下筋2)
YTW
プランク1(四つ這い)
プランクプッシュアップ(腕立て肘伏せ)
プランク2(腕立て伏せ)
プランク3(上肢リーチ)