体操競技選手の前十字靭帯再建術からの競技復帰
前十字靭帯断裂から完全復帰への道のり
心理学への取り組みとセカンドステージ
選手紹介
植松鉱治選手
元コナミスポーツクラブ 体操クラブ体操競技部
ロンドンオリンピックの予選の1年前に前十字靭帯損傷
2010年の世界体操選手権でメンバー入りし、団体銀メダルを獲得
2012年のロンドンオリンピックを目指していた。
しかし・・・
2011年4月16日に練習中に鉄棒の着地時に右膝を捻って怪我をしていしまう。
手術後5ヶ月での復帰を目指して手術(右膝前十字靭帯再建術)へ
ロンドンオリンピックを目指して
2012年4月からの予選会、そして8月に本大会へ・・・
鉄棒の着地時に痛めてしまったのは前十字靭帯という膝の靭帯だった。
通常は手術を行うと早くても6ヶ月以上は復帰に時間を要する。
しかし、ロンドンオリンピックへの出場を目指すため5ヶ月での復帰を目標にして手術を行う。
2011年5月20日に右膝の前十字靭帯の再建術を out side in という方法で行った。
同側より半筋様筋腱、左側より薄筋腱を採腱して前十字靱帯を再建を行う手術を行った。怪我をした膝にオーバーストレスをかけないために両側から腱を採取して手術を行った。
リハビリでは早期から再建した部分に負担のかからない範囲で練習を開始していった。
リハビリ期間の途中で本人は自己判断で富士山に登頂したりいつも不安ばかり感じることが多かった。
2011.5.19
2012.2.2
2013.1.11
そしてロンドンオリンピック選考会の全日本選手権・NHK杯に出場を果たす。
しかし、わずかな差でオリンピック出場へは一歩及ばなかった。
5ヶ月での体操復帰には膝への負担が大きく、採腱部・内側半月板部の痛みもでてしまう。
膝の痛みをリハビリを行って乗り越えていく。
そして2013年全日本選手権に出場し鉄棒で優勝、2014年ワールドカップシリーズコトブス大会で平行棒1位を獲得する。
スポーツ心理学の取り組み
手術後膝の調子は良くなり、練習でも完璧な状態に戻ってきた。
しかし最後の段階(試合)でミスしてしまう。
これを素人なりに見てきた執刀医でありコナミのチームドクターの林医師がスポーツ心理学の介入を提案する。
しかし、本人は当初「怪しい・・・」と
こちらに関しては植松選手のHPに記載されています。
植松紘治選手HP
目標は「世界一の演技を観てもらいたい、ただ喜んでもらいたい。」
目標がオリンピックから変わっていく・・・
新たな目標は、「世界一の演技を観てもらいたい、ただ喜んでもらいたい。」
そのために、鉄棒で世界初の4連続離れ技への挑戦を行う。
2015 全日本シニア選手権大会
2015年全日本シニア選手権 鉄棒1位 16,400
植松選手は2016年秋からカルフォルニア州バークレー校で体操部のアシスタントコーチとし語学とコーチングを学びに行く予定です。
その後スポーツ心理学を勉強し、今後の体操界の指導に自身の経験とスポーツ心理学で新たな体操の指導者のスペシャリストを目指しています。