第47回日本看護学会-看護管理- 発表報告
9月27日から28日の2日間、石川県金沢で開催された第47回日本看護学会-看護管理-に参加し、発表を行いました。
看護師 平尾 千恵
「外来患者の転倒アセスメントを行うために~簡便な方法を検討して~」
当法人でヒヤリハット集計報告を開始したところ、外来患者の転倒が一般的な高齢者の転倒発生率と比較し
やや多く発生している事が分かりました。
そこで、先行研究から転倒の予測に有用だとされている筋力とバランス力を測定することで
転倒転落アセスメントスコアと同等の予測ができる、と仮説を立てアセスメントスコアシートの点数と握力、片脚立位時間の測定を行い
その予測能を明らかにしました。
結果は、握力と片脚立位時間ともに「中等度の予測能がある」となりました。
これらの結果より、
握力および片脚立位時間の測定は、本研究においてアセスメントシートと同等の予測が可能である事が明らかとなりました。
今回は対象数が少なかったこと、対象者の全ての身体的機能評価が十分でなかった事、
測定者のスキル統一ができていなかった事で、高齢者全員に用いる事ができる結果とはなりませんでしたが、
2025年の超高齢社会で外来でも転倒事例が増加する事が予測されるため、
今後もデータ収集を行い、転倒予防につなげられる測定方法として活用できるようにしたいと思います。