前十字靭靭帯 ACL

Arthroscopic Surgery

日常生活と仕事への復帰:前十字靭帯術後の活動制限について

術後の日常生活や仕事復帰などについて

固定について

術後直後は腫れも強いため『軟性装具』を装着します。腫れが引いた1週間ほどたった頃から『硬性装具=Donjoy』に変更します。

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荷重について

前十字靭帯の再建のみであれば、術後直後から『痛み』に応じて松葉杖を使用した荷重が許可されます。個人差はありますが、術後4~6週間程度で『通常歩行』が獲得されます。半月板などを同時に処置をした場合は、処置をした内容にもよりますが6~8週間程度で『通常歩行』が獲得されます。

日常生活動作について

車の運転:手術をした足に完全に体重がかけられるようになるまで運転は控えてもらっています。ただし、左膝を手術した場合は、アクセルやブレーキ操作が ないためオートマ車であれば術後4週間程度で乗車が許可されます。
    
正座:深く曲げる動作は再建した靭帯に負担をかけます。よって術後の初期は行わないでください。医師の指示を待って開始をしますが、術後5-6ヶ月程度で制限なく行えるようになります。

復職:術後早期は、松葉杖での歩行で荷重を制限している状態が続くためデスクワークを中心にお仕事をしてくださるようにお願いをしています。松葉杖が外れて『通常歩行』が獲得できたのちに、外回りなどのお仕事への復帰が許可されます。また、重いものをもったり、繰り返し階段を使うなどのお仕事内容の場合は、リハビリでしっかりとした片脚の筋力(片脚スクワットなど)を獲得してから復職が許可されます。

スポーツ動作について

ジョギング:開始までには3ヶ月かかります。開始基準は以下の通りです。
① 立ち上がりテスト(30cm台)
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②片脚スクワット可能
              

正面から見た片脚スクワット      横から見た片脚スクワット

③筋力測定(健患比)


ランニング:開始時期は、術後4ヶ月目頃からです。リハビリの中でお渡しするJoggingメニューをクリアしたらランニング動作に移ります。             
      一般的にランニングは1km7分半のペースと言われているのでそれくらいの強度から始めていきます。
  
ダッシュ・ストップ:開始時期は、術後5ヶ月頃からです。

 

スポーツ復帰について

スポーツ復帰:再建靭帯の再断裂を予防するために医師の許可、下記のスポーツ復帰時期、基準をクリアするまではスポーツ復帰は許可していません。

スポーツ復帰基準
① スポーツテストの健患差を測定(患側が健側に対して9割以上)
② 筋力測定の結果

 
※最終的には、医師と理学療法士やトレーナーと復帰時期を決定していきます。

以下が復帰までの日常生活の活動制限の模式図です。


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