アレックススペシャリストチーム
テニス肘・腱障害の「切らない」最新治療:TENEX®×NanoScope®
「リハビリや注射を続けても肘の痛みが治まらない」「手術を勧められたが、メスを入れるのは抵抗がある」――。こうした難治性のテニス肘や腱障害に対し、AR-Ex尾山台整形外科の久保貴敬医師は、最先端デバイスを用いた低侵襲な解決策を提供しています。
腱障害(テリノパチー)の新たな選択肢
テニス肘(上腕骨外側上顆炎)やアキレス腱炎などの「腱障害(Tendinopathy)」は、一度慢性化すると一般的な保存療法では改善しにくいケースがあります。

当グループでは、MRIや超音波(エコー)による精密な診断に基づき、理学療法、体外衝撃波、PRP療法などを経ても改善が得られない場合に、「TENEX®(テネックス)」を用いた経皮的超音波腱切離術を検討します。
先進的な治療技術1:超音波で変性部位のみを乳化・除去する「TENEX®」

TENEX®は、高周波電力を毎秒約2万回の超音波振動に変換し、先端のチップで痛みの原因となる「変性した組織」だけをピンポイントに乳化・吸引するデバイスです。
この技術の特徴とメリット
- メスを使わない: 皮膚の切開はわずか数ミリであり、縫合の必要もほとんどありません。
- 健康な組織を傷つけない: 病理学的な研究により、周囲の正常な腱組織を損傷することなく、変性部位のみを選択的に除去できる安全性が証明されています。
- 根本治療: 痛みの元となる変性組織を取り除くため、一時的な除痛ではなく、腱の構造自体の再構築(コラーゲン線維の配列改善)を促します。
先進的な治療技術2:極細内視鏡「NanoScope®」による精密処置
難治性のテニス肘には、関節内の「滑膜ひだ障害」が合併していることが多いことが分かっています。久保医師は、国内導入の少ない使い捨て極細内視鏡「NanoScope®」を併用することで、より確実な治療を目指します。

- 同時処置が可能: TENEX®で腱の処置を行うと同時に、NanoScope®で関節内を直接観察し、痛みの原因となる滑膜ひだを切除。これにより、従来の関節鏡手術よりもはるかに小さな傷跡で、肘の痛みの原因すべてにアプローチ可能です。
データが証明する圧倒的な改善率と持続性
学術資料に基づいた治療成績では、非常に高い有効性が示されています。
- 患者満足度: 肘の治療において95%の患者が疼痛緩和を実感し、満足していると回答しています。
- 長期的な持続性: 術後90ヶ月(約7年半)の長期追跡調査において、痛み(VASスコア)が術前の5.3から0.5へと大幅に改善。効果が一時的ではなく、長期にわたって持続することが証明されています。
- 理学療法との相乗効果: 処置後に適切な理学療法(リハビリ)を組み合わせることで、単独治療よりも高い機能改善が得られることが当グループの治療実績でも実証されています。
術後のリハビリテーション・プロセス
早期復帰を目指し、エビデンスに基づいた3段階のプログラムを実施します。
- Phase I(保護期:0-3日): 固定による保護と電気治療(LIPUSなど)での消炎。
- Phase II(回復期:1-6週): 段階的な可動域訓練とストレッチ、等尺性トレーニングの開始。
- Phase III(強化期:6週〜): コラーゲン強化を目的とした、より負荷の高いトレーニング(伸張性収縮など)を行い、スポーツや仕事への完全復帰を目指します。
担当医師のご紹介
久保 貴敬(Kubo Takanori)
AR-Ex尾山台整形外科 整形外科医師
2008年より整形外科医としてのキャリアをスタート。プロ野球「読売ジャイアンツ」やBリーグ「信州ブレイブウォリアーズ」のチームドクターを歴任。トップアスリートの治療で培った低侵襲技術を一般診療にも応用し、TENEX®やNanoScope®を用いた「傷跡が目立たず、負担の少ない治療」の普及に努めています。第35回日本整形外科超音波学会等、多くの学術集会でその治療成績を発表し、高い評価を得ています。