スポーツ・難治性疼痛外来

歩くと踵が痛く素足で歩けない足底腱膜炎の方への体外衝撃波治療症例②

かかとの痛みでお悩みではありませんか?

朝起きて最初の一歩を踏み出したとき、かかとに鋭い痛みを感じたことはありませんか。

また、長く歩いたあとや運動の後に、足の裏のかかと付近がズキッと痛むこともあります。痛みが強い場合は、素足で床を歩くことが難しくなり、外出や趣味の活動を控えるようになってしまう方も少なくありません。

足の裏の痛みは日常生活に大きく影響しますが、湿布や市販薬だけでは改善しないケースもあります。この記事では、足の裏の痛みでお困りだった方に対し、保存的治療(薬やリハビリ)を行ったうえで体外衝撃波治療を実施した症例をご紹介します。

同じような症状でお悩みの方の参考になりましたら幸いです。

※この症例は一例であり、すべての方に同様の効果を保証するものではありません。

足底腱膜炎について

足底腱膜炎(そくていけんまくえん)とは、足の裏にある「足底腱膜(そくていけんまく)」という組織に炎症が起こることで痛みが生じる状態です。

足底腱膜とは、かかとの骨から足の指の付け根まで広がる強い膜状の組織(足のアーチを支えるクッションのような役割)のことです。

この組織に繰り返し負担がかかると、微細な損傷や炎症が起こり、かかと周辺に痛みが出るようになります。特に以下のような場面で症状が現れることがあります。

  • 朝起きて最初に歩くときのかかとの痛み
  • 長時間歩いた後の足の裏の痛み
  • 運動後のかかとの違和感
  • 素足で硬い床を歩くと痛む

初期の段階では歩き始めに軽い痛みを感じる程度ですが、症状が進むと歩行時の痛みが強くなり、日常生活にも支障が出ることがあります。

一般的な治療としては、

  • 消炎鎮痛薬(炎症を抑える薬)
  • 湿布などの外用薬
  • インソール(足底板)
  • ストレッチや筋力トレーニングなどのリハビリ

といった保存療法が行われます。多くの方はこれらの治療で改善が期待できますが、痛みが長期間続く場合には、別の治療法を検討することもあります。

治療症例のご紹介

今回ご紹介するのは、右足のかかとの痛みで受診された方の症例です。

2025年9月頃から、特にきっかけがないまま右足の裏に痛みが出現しました。サンダルで歩くことが多かったことや、趣味のスポーツなどによる足への負担が影響していた可能性があります。

しばらく様子を見ていましたが痛みが続いたため、医療機関を受診されました。

初診時にはレントゲン検査を行いましたが、骨の異常は認められませんでした。一方でエコー検査(超音波で体内の状態を確認する検査)では、足底腱膜の腫れが確認されました。

エコー画像↑

この結果から足底腱膜炎と考えられ、まずは

  • 内服薬
  • 外用薬
  • インソールによる足の保護
  • リハビリテーション

などの保存的治療を開始しました。

リハビリでは、足の指の動きを改善するトレーニングや、足のアーチを支える筋肉を鍛える運動などを行いました。

約1か月間治療を継続しましたが、痛みの改善が十分ではなかったため、より詳しく調べる目的でMRI検査(磁気を利用して体内を詳しく見る検査)を実施しました。

MRIの結果、足底腱膜がかかとの骨に付着する部分と、その周囲の脂肪組織に変性が確認されました。これは長期間の負担によって組織が変化している状態です。

このような場合には、体外衝撃波治療が治療の選択肢の一つとなることがあります。治療内容やリスク、費用について十分に説明を行い、ご本人の同意を得たうえで治療を行うことになりました。

体外衝撃波治療とは、体の外から衝撃波(圧力のエネルギー)を患部に照射することで、組織の回復を促すことを目的とした治療法です。

この症例では集束型体外衝撃波を使用し、合計5回の治療を行いました。

マーキングを行い実施↑

※この症例は一例であり、すべての方に同様の効果を保証するものではありません

治療結果

治療の評価にはFAAM(Foot and Ankle Ability Measure)という指標を用いました。これは足や足関節の機能を評価する質問票で、日常生活やスポーツ活動の状態を点数で確認するものです。

治療前のスコアは

・ADL(日常生活)項目:65.5 / 100点

・スポーツ項目:15.6 / 100点

でした。

治療後には

・ADL項目:92.9 / 100点

・スポーツ項目:78.1 / 100点

まで改善が見られました。

症状の変化としては、治療前は歩く際にかかとへ体重がかかると痛みが強く、テーピングやインソールで保護すれば歩くことができる状態でした。素足で歩くと痛みが強く、かかとを床につけることが難しい状態でした。

治療後は、保護具を使用しなくても素足で硬い地面を歩ける程度まで痛みが軽減しました。日常生活での歩行が楽になり、活動範囲も広がったとのことです。

※治療効果には個人差があります

※症状や病態により結果は異なります

治療に伴うリスク・副作用

体外衝撃波治療のリスクと副作用について

この治療を受けるにあたり、以下のような副作用が生じる可能性があります。

【起こりうる副作用】

  • 治療部位の一時的な痛みや違和感(多くの場合数日以内に軽減します)
  • 皮膚の赤みや腫れ
  • 稀に内出血

【治療を受けられない場合】

  • 妊娠中または妊娠の可能性がある方
  • 治療部位に感染症や腫瘍がある場合
  • 出血傾向がある方

副作用の程度や発生頻度には個人差があります。

ご不安な点がある場合は、治療前に医師へご相談ください。

治療費用について

体外衝撃波治療は自費診療となります。

この症例では

・治療回数:5回

実施しました。

費用の目安としては

・1回:約15,000〜20,000円

・総額の目安:約75,000〜100,000円

となります。

※治療回数や費用は症状の程度や病態により異なります

※初回診察時に患者様の状態を確認したうえで、必要な治療回数や費用の目安をご説明いたします

※費用についてご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください

医師・スタッフより

【担当医より】

この患者様は、初診時には素足でかかとを床につけることが難しいほどの痛みがありました。まずは炎症のコントロールを目的に、内服薬や外用薬の処方、インソールの使用を提案しました。また足の指がうまく使えておらず、足のアーチが低くなる偏平足の傾向もあったため、改善を目指してリハビリを行いました。

その後、インソールで保護すれば日常生活の歩行は可能となりましたが、趣味の活動へ復帰するためにはさらなる痛みの改善が必要でした。MRI検査で足底腱膜の変性が確認されたため、体外衝撃波治療を提案しました。

足底腱膜炎に対しては体外衝撃波治療が有効である可能性を示す報告もあり、患者様に十分説明した上で治療を実施しました。その結果、痛みの軽減と生活動作の改善が見られました。同じような症状でお困りの方は、まず原因を正確に診断することが大切です。お気軽にご相談ください。

【理学療法士より】

リハビリ開始時は歩行時の痛みが強く、日常生活でも負担を感じている様子でした。ストレッチや足の筋力トレーニングを中心に保存的治療を行いましたが、十分な改善が見られなかったため、医師と相談のうえ体外衝撃波治療を実施しました。

治療1回目の後から痛みの軽減が見られ、その後は回数を重ねるごとに徐々に改善していきました。足の裏の痛みは生活の質に大きく関わる症状です。同じようなお悩みをお持ちの方は、ぜひ一度ご相談いただければと思います。

最後に

足底腱膜炎によるかかとの痛みは、日常生活やスポーツ活動に大きく影響することがあります。まずは症状の原因を正確に診断することが、適切な治療への第一歩です。

当院では、患者様お一人お一人の状態に合わせて治療法をご提案しています。治療内容や費用についても丁寧にご説明いたします。

足の裏の痛みでお困りの方は、一人で悩まずお気軽にご相談ください。ご予約やお問い合わせはクリニックまでお願いいたします。

【重要なお知らせ】

  • この記事でご紹介した症例は一例であり、すべての患者様に同様の効果を保証するものではありません
  • 治療効果には個人差があります
  • 症状や病態により、適切な治療法は異なります
  • 治療にはリスクや副作用が伴う場合があります
  • 治療回数や費用は、患者様の状態により異なります
  • 詳しい治療内容、リスク、費用等については、必ず医師にご相談ください

※ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください

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