寛骨臼形成不全のリハビリテーション(保存療法)

寛骨臼形成不全は、正常な股関節の構造よりも大腿骨頭(太ももの骨)に対する寛骨(骨盤)の被りが浅いため、 大腿骨頭が過剰に動いてしまい、周りの組織が損傷したり、変形性股関節症に移行するリスクが高くなります。  寛骨臼形成不全に対するリハビリテーションの目的は、周辺組織の損傷による炎症症状を抑えること、体幹や股関節周囲の筋力向上と維持により股関節の安定性を向上することです。

 寛骨臼形成不全の概要については以下をご参照ください。 → 股関節外来のページへ 

股関節の痛みが強い時

何もしてなくても痛い(安静時痛)、痛くて眠れない、痛みで目が覚めてしまう(夜間痛)などの症状がある場合は炎症期です。 
この時期は主に炎症を抑えることを目的にリハビリや治療を行います。  必要により、医師による内服や注射、リハビリテーションでの消炎治療を実施します。  
リハビリテーション・安静やアイシングなどの消炎処置・日常生活や睡眠時の姿勢、動作指導・物理療法などの治療を行い、炎症症状を早く抑えることで動かさない期間をできるだけ短くし、関節拘縮や筋力低下を予防することが大切です。

安静時痛、夜間時痛が消失した後

股関節の正常な動きの習得や筋力の向上を目的としてリハビリを行います。

・リハビリテーション・可動域訓練

安静期間が長いと、股関節の可動域が狭くなります。 可動域が狭くなると周囲の筋肉が緊張して硬くなり、動かしにくくなります。

また、股関節の痛みで、周囲の筋肉や軟部組織に過剰な緊張が加わることも、股関節が動きにくくなる要因のひとつです。 周囲の組織の緊張が高くなった状況で動かすと関節の正常な動きが損なわれてしまい周囲の組織にストレスがかかってしまいます。 そのため、股関節の可動域を広げるための運動やストレッチが必要になります。 このことが痛みの軽減にも繋がります。 

また、股関節周囲の関節の異常な動きが股関節への負担を増やしている場合もあるため、股関節に加えて膝関節や胸郭(胸回り)の状態もチェックします。

図1 胸郭のストレッチ 

・筋力訓練

股関節周囲にある筋肉で重要となってくるものが、小殿筋や閉鎖筋といったインナーマッスルと言われている筋肉です。 
インナーマッスルの筋力を向上させることで股関節の安定性を向上させ、大腿骨頭の過剰な動きを抑えます。 また、体幹から下肢の可動性・安定性・協調性が失われた結果、股関節周辺が機能不全に陥ります。 
体幹筋力トレーニングを行うことにより、骨盤-股関節周囲の安定性や股関節機能が向上し、痛みの軽減が期待できます。      

図2 体幹のトレーニング
※年齢、症状などによって骨形態や軟骨の状態は異なります。 症状がある場合は自己判断せず、医療機関を受診することをお勧めします。

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