難治性腱板断裂への挑戦:自分の筋肉と腱で肩の機能を再建する

「腱板がボロボロで縫えない」と診断された方へ

肩の痛みで腕が上がらない、夜も痛みで目が覚める……。 このような症状を引き起こす「腱板断裂」の中でも、断裂の範囲が広く、腱が大きく引き込まれてしまった状態を「広範囲腱板断裂」と呼びます。

このレベルになると、通常の縫合術(切れた腱をつなぎ合わせる手術)では再断裂のリスクが高く、他院では「修復不能」と言われたり、すぐに人工関節(リバース型人工肩関節)を勧められたりすることも少なくありません。

当グループの白尾医師は、こうした難治性の腱板断裂に対し、「筋前進術」と「ASCAL」を組み合わせた独自の複合再建術を行い、患者様ご自身の組織を活かした肩の機能回復に挑んでいます。

独自技術:自分の組織を再利用する「高度な再建術」

本術式の最大の特徴は、「ただ縫うのではなく、肩の構造そのものを造り直す」ことにあります。

1. 筋前進術:筋肉を移動させて「つっぱり」を解消

広範囲に切れて縮まってしまった筋肉(棘上筋・棘下筋)を、肩甲骨の付け根から少しだけ移動(前進)させます。

  • 効果: 腱にかかる過度な緊張(張力)を和らげることで、縫い合わせた部分が再び切れるのを防ぎ、筋肉が本来の力を発揮しやすい環境を整えます。

2. ASCAL(アスカル):自分の腱を「屋根」にする補強術

力こぶの筋肉の腱(上腕二頭筋長頭腱)を切り離さずに活用し、断裂した部分の「屋根」として補強する鏡視下上方関節包補強術(ASCAL)を併用します。

  • 効果: 自身の組織を使うため拒絶反応がなく、極めて馴染みが良いのが特徴です。腕の骨が上にずり上がるのを防ぎ、スムーズな肩の動きを取り戻します。

学会発表データが示す「痛みの劇的な改善」

白尾医師が学会で発表した臨床データ(第13回日本医科大学整形外科関連学会等)では、この複合手術による優れた治療成績が実証されています。

  • 痛みの解消(VASスコアの改善) 術前には平均4.3cm(強い痛み)あった挙上時の痛みが、術後には2.0cmまで大幅に改善。特に、多くの患者様を苦しめる「安静時痛」や「夜間痛」については、全例において明らかな改善が確認されました。
  • 自分の肩で生活できる喜び 人工関節に置き換える前に、自分自身の筋肉と腱を再建することで、より自然な感覚で肩を動かせるようになります。

このようなお悩みをお持ちの方へ

  • 肩の痛みが強く、夜もぐっすり眠れない。
  • 病院で「腱がボロボロで、もう縫い合わせることはできない」と言われた。
  • 人工関節にはまだ抵抗がある、自分の組織を活かして治したい。

「もう治らない」と言われた広範囲の腱板断裂であっても、当グループの高度な再建術によって、痛みから解放され、再び腕を自由に動かせるようになる可能性があります。

精密な画像診断に基づき、お一人おひとりに最適な再建プランをご提案します。諦める前に、まずは専門外来へご相談ください。

担当医師のご紹介

白尾 宏朗 (Shirao Hiroaki)

AR-Ex Medical Group 整形外科医師

2017年より医師としてのキャリアをスタート。日本医科大学付属病院や同武蔵小杉病院の整形外科において、肩関節外科の最前線で多くの難治症例の治療に従事してきました。現在は、広範囲腱板断裂に対する筋前進術やASCALなどの高度な再建術、および最新の人工肩関節置換術を専門としています。日本肩関節学会等の主要な学術集会で積極的に治療成績を発表し、常に最新のエビデンスに基づいた精密な医療の提供に努めています。

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