足首を動かすと痛い、音が鳴る、つまり感がある
こんな症状はありませんか?
足首を動かした時に「ポキッ」「ゴリゴリ」「グキッ」といった音が鳴る、あるいは特定の動きで急に動きが止まる「つまり感」がある。これらの症状は、単なる疲労ではなく、足首の関節やその周りの組織に何らかの異常が起きているサインかもしれません。特に、痛みや不安定感を伴う場合は、早めの専門的な評価が必要です。
- 過去に捻挫をした経験があるが、その時から足首の痛みが長引いている、あるいは治りきった感じがしない。
- 歩行中や階段を上る時、足首がグラグラする、または抜けそうな強い不安感がある。
- 足首をひねる動作や体重をかける時に、「パチン」や「グキッ」といった大きな音とともに痛みや違和感が生じる。
- 足を動かそうとした際、急に足首の動きが止まったり、引っかかったりする「つまり感(ロッキング)」がある。
- 外側のくるぶしの前や下の部分に、ピンポイントで押すと痛い場所がある。
足首から鳴る音は、その種類によって注意すべき度合いが異なります。痛みがない軽い「ポキポキ」音は、関節内の気泡が弾ける生理的な現象であることが多いですが、痛みやグラつきを伴う大きな音や摩擦音は、靭帯や腱といった足首を支える構造物に問題が生じている可能性が高く、専門家によるチェックが必要です。
| 音の種類 | 音の特徴 | 痛みの有無 | 特に注意が必要な原因 |
| ポキポキ | 軽い、関節内の音 | 痛みなし | 関節内の気泡(生理的な現象) |
| ゴリゴリ/ギシギシ | 擦れるような摩擦音 | 違和感〜痛みあり | 腱や筋肉の炎症、関節の滑膜炎 |
| グキッ/パチン | 大きな音、抜けるような感覚 | 痛み、不安定感あり | 靭帯のゆるみ(不安定症)、腱のズレ(脱臼) |
この症状が考えられる主な原因
足首を動かした際の痛み、音、つまり感という複合的な症状の多くは、過去の怪我や日々の習慣によって足首の構造的な安定性が失われていることに起因します。特に、過去に足首の捻挫を経験したことがある方は注意が必要です。
- 過去の捻挫による足首の「ゆるみ」(不安定性) 捻挫の治療が不十分だったり、重症度が高いにもかかわらず完治しなかったりすることで、足首の靭帯が緩んだままになる状態です。この靭帯のゆるみを放置すると足首が構造的にグラつきやすくなり、慢性的な痛みや、関節内で構造物同士がぶつかり合う際の異音の原因となります。
- 腱や筋肉の摩擦 足首をコントロールする腱(特に外くるぶし周りの腓骨筋腱など)が、骨や周囲の組織と擦れたり炎症を起こしたりすることで、「ゴリゴリ」という摩擦音や痛みが起こることがあります。急な動きで腱が本来の位置から飛び出してしまう「腓骨筋腱脱臼」が起きている場合は、「パチン」という音や抜けるような感覚を伴います。
- 関節内のクッション材の損傷(つまり感) 強い捻挫や不安定な足首に繰り返しかかるストレスにより、関節の軟骨や骨の一部が傷つき、破片(遊離体)となって関節の動きを物理的に邪魔している状態です。この破片が挟まることで、動きの途中で足首が急に止まる「つまり感(ロッキング)」を引き起こします。
足首の違和感を放置すると、不安定な状態で動き続けることになり、さらに損傷が悪化したり、結果として膝や腰など他の関節に負担がかかったりする原因となります。
症状に関連する疾患
「足首が痛い、音が鳴る、つまり感がある」という症状から、以下の疾患が考えられます。これらの疾患は、単独で発症することもあれば、過去の捻挫をきっかけに合併して進行することもあります。
- 足関節捻挫(そくかんせつねんざ) スポーツや日常生活で足首をひねることで靭帯や関節包が損傷するケガです。重度の捻挫の場合、靭帯が完全に切れてしまい、足首の不安定性や慢性的な痛みが残ることがあります。
- 足関節不安定症(そくかんせつふあんていしょう) 捻挫の治療が不十分だった結果、足首の靭帯が緩んだままとなり、慢性的に関節がグラつく状態です。主な症状は、足首の長引く痛み、不安感、そして動かすたびに音が鳴ることで、再捻挫を繰り返す「クセ」となってしまうため注意が必要です。
- 変形性足関節症(へんけいせいそくかんせつしょう) 足首の軟骨がすり減って関節が変形する病気で、過去の大きなケガや捻挫が原因で若くても発症することがあります。足首の動かしにくさや体重をかけた時の痛みが少しずつ悪化していきます。
- 腓骨筋腱脱臼(ひこつきんけんだっきゅう) 外くるぶしの後ろを通る腓骨筋腱が、足首をひねった衝撃などで本来の位置から外れてしまうケガです。足首の外側で「パチン」「ポキッ」といった音が鳴り、腱がずれる感覚や痛みを伴うのが特徴です。
- 離断性骨軟骨炎(りだんせいこつなんこつえん) 足関節の骨と軟骨の一部がはがれたり、はがれかかったりする病気で、特に成長期に多く発症します。捻挫に伴って生じる二次的な損傷であり、受傷直後は痛みが少なく「違和感がある」程度で始まることが多いです。
- 足根洞症候群(そっこんどうしょうこうぐん) 足首の奥、くるぶしの前下方に位置する空洞に炎症が起きる疾患で、捻挫をした後に痛みがなかなか引かない場合に注意が必要です。この場所を押すと痛みが強く出やすく、歩く時や坂道で痛みを感じやすいです。
- ガングリオン 関節の周辺や腱鞘のある場所にできる、ゼリー状の物質が詰まった良性のコブ(嚢腫)です。足首周辺に発生し、大きくなると周囲の神経を圧迫して、痛みやしびれを引き起こすことがあります。
併せて見られる関連症状
足首の異常は、痛みや音以外にも、様々な関連症状を引き起こします。これらの症状を把握することで、足首の状態をより正確に把握する手がかりとなります。
- 腫れや熱 足首や足の甲が熱を持ち、腫れている場合は、内部で強い炎症が起きている証拠です。
- 歩行困難 痛みが非常に強く、ほとんど歩けない、あるいは体重をかけられないといった症状がある場合、骨折や靭帯の完全断裂といった重いケガである可能性が高いです。
- 可動域の制限 足首が硬くなり、思ったように曲げたり伸ばしたりできない症状は、関節の炎症や、関節内の軟骨の損傷などの問題が進行しているサインです。
- 足の変形 足首の慢性的な問題は、足全体の構造にも影響を及ぼし、足首が内側に傾く「回内足」や「扁平足」といった足の変形が併発していることもあります。
- しびれ 痛みや違和感に加えて、足や足の指にしびれを感じる場合は、神経が圧迫されている可能性があります(例:ガングリオンによる圧迫や、前足根管症候群)。
これらの症状が見られる場合、足首のケガが重症であったり、慢性化して構造的な問題を引き起こしたりしている可能性が高いため、専門的な診察を受けることをおすすめします。
足首の違和感は専門家へのご相談が大切です
足首の「痛み、音、つまり感」は、過去の捻挫による不安定性が原因となっていることが多いです。これらの症状を放置すると、他の関節に負担を広げ、慢性化してしまう可能性があります。アレックスメディカルグループでは、足首の安定性を取り戻すためのリハビリテーションや、装具によるサポートを含め、患者様に合わせた最適な回復方法をご提案します。早期の正確な評価と対策で、快適な日常生活を取り戻しましょう。