第32回日本整形外科超音波学会参加報告
【第32回日本整形外科超音波学会参加報告】
令和3年7月17日〜18日(日)に奈良県・なら100年会館で第32回日本整形外科超音波学会が開催され、小林久文が発表してまいりました。
今回はオンデマンド配信によるオンラインでの参加でした。
外来で携わる事が多い足底腱膜炎に関する発表を行いました。内容は足底腱膜炎の評価において、従来より実施されていた足底腱膜の厚さだけでなく、踵の脂肪の評価もルーチンで行うべきであるという内容です。
当院では足底腱膜炎に対してリハビリテーションに加えて、医師と理学療法士が連携して拡散型体外衝撃波治療やハイドロリリースと徒手療法を併用した保存的治療を実施しています。多くの患者さんの治療を経験していると、“踵の痛み“であっても複数の病態が関与している症例を少なからず経験しております。そのような症例は足底腱膜への拡散型体外衝撃波治療だけでは痛みが完全に消失せず、踵周囲の感覚を支配する神経へのハイドロリリースなどのアプローチを併用したり、踵周囲の脂肪の保護や柔軟性を獲得させる値はビリテーションを行うことで疼痛が軽快する場合が多々あります。
しかし、良いケースばかりではありません。今現在も考えうる治療を全て行っても症状が改善せず痛みに悩んでいる患者さんがいらっしゃいます。そのような患者さんを一人でも多く痛みから解放することができるよう臨床研究を通して治療に生かしていきたいと思います。
上田整形外科内科
理学療法士
小林 久文