当院の鏡視下腱板修復術後成績

当院で腱板断裂と診断された患者様には、まずリハビリテーションによる肩関節と肩甲骨の可動域訓練、姿勢の改善を図る保存療法を行います。
多くの患者様はこれらの運動療法で症状が改善しますが、中には痛みが残存する場合もあります。
保存療法で症状改善しない場合は手術を行い、断裂した腱板機能の再構築を行います。
当院での術後成績を紹介します。
 

関節可動域(どれだけ腕が挙げられるか)

術前の屈曲可動域は163°です。術後3ヶ月間は術後制限のために一旦可動域としては低下しますが、半年、1年ではほぼ術前と同じまで可動域は回復します。
また、当院では術前にリハビリを行いますので腕が上がらない状態で手術される患者さんは少ないです。
 
痛み

日本整形外科学会肩関節疾患治療成績基準における痛み項目の得点変化です。
術前は18.3点で、多くの患者さんが日常生活や作業時の疼痛を訴えていることを示します。
術後6か月から1年程度経過する頃には25点を超えます。これは、重労働やスポーツなど、高負荷をかけないと症状が出現しないことを示します。また、その程度も少ないことを示します。
 
日本整形外科学会肩関節疾患治療成績判定基準(JOA score)

患者さんの症状を、疼痛・機能・可動域・X線所見評価・関節安定性の5つの観点で評価する、日本整形外科学会肩関節疾患治療成績判定基準で評価した結果です。
術前は77点に対し術後6か月では88.6点、術後1年では96.1点へ改善することが分かります。手術により腱板機能を再獲得すると、症状が改善することが分かります。





 
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