肺炎球菌による肺炎は、成人肺炎の原因では最多であり、重症化する可能性もあります。
当院では２種類の肺炎球菌ワクチンを提案しています。
特に、高齢者や持病をお持ちの方は、両方とも接種することで、より予防効果を期待できます。
※ニューモバックス®の初回接種は、市町村から助成が受けられる場合がありますので、ご確認ください※

ワクチン接種担当をしている内科医師の 梁秀鼎（やんすじょん） です。
肺炎球菌による肺炎は市中で罹患する肺炎の中で最も多くの割合を占めておりますが、重症化すると命に関わる場合があることも知っておかなければなりません。
インフルエンザウイルス感染に続発して発生する肺炎の中にも肺炎球菌が原因となる場合があります。
このため、インフルエンザウイルスの予防接種だけでなく肺炎球菌に対する予防接種を受けることが重要です。
肺炎球菌による肺炎に対しては2種類の肺炎球菌ワクチンがあり、年齢や持病などの要件を満たせば両方のワクチンを接種することができ相乗効果が期待できます。
当院では上田市からの肺炎球菌ワクチン接種の案内をお持ちでない方も接種可能ですので是非一度ご相談ください。

肺炎球菌ワクチンには、ニューモバックス®とプレベナー®の２種類があります。
それぞれ接種方法や作用機序が異なるため、高齢者や持病のある方に対しては、 両方のワクチンを接種することで、より予防効果が得られる と期待されています。

	ニューモバックス®(23価)	プレベナー®(13価)
接種方法	皮下注射	筋肉注射
接種回数	5年毎に反復接種	単回接種(反復接種不要)
接種時期	65,70,75…歳時に接種(目安)	23価と一定間隔必要
費用	初回は市町村より助成あり 2回目以降は自費 価格:7,700円(税込)	自費接種 価格：11,000円(税込)

ニューモバックス®は65歳以上の高齢者を対象とした定期接種となっています。
プレベナー®は防御範囲がニューモバックス®に比べてやや狭いものの、1回の接種で免疫を獲得でき、長期間の予防効果が得られるとされています。
このため当院では併用接種をお勧めしています。
先にニューモバックス®を接種された場合は1年程度の期間を置いて、プレベナー®の接種をご案内いたします。
プレベナー®接種から半年以上、またはニューモバックス®接種から5年以上が経過した場合、 2回目のニューモバックス®接種 をお勧めします。
それ以降は、 5年ごとにニューモバックス®を定期的に接種 していきます。

以下に当てはまる方は、上田市の補助により、一部公費負担でニューモバックス®の初回接種を受けることができます。
◎ 上田市民である
◎ その年度に65・70・75・80・85・90・95・100歳となる方
◎ 本人希望により初めて成人用肺炎球菌ワクチンの接種を受ける
上田市では毎年4月に対象者にお知らせてしています。
通知の郵便が届いている方は、接種を受けることをお勧めします。
公費の場合、自己負担額は2,000円となります。
2回目以降は自費負担で7,700円となります。
なお、対象にならない方でも接種希望の場合、任意接種（全額自己負担）でも対応可能ですので、ご相談ください。
また、生活保護受給中の方は、無料受診証を利用することで無料になります。

当院では事前にご予約をいただいてからワクチンの取り寄せを行います。
ワクチン接種をご希望の方は、 必ず事前にお電話ください 。
また、ワクチン接種は内科外来日（月・火・水・金曜）のみ実施していますので、あらかじめご了承ください。