非観血的肩関節授動術(サイレントマニュピレーション)

凍結肩に対しての保存療法

当院では肩の動きに制限がある方に保存療法として、セラピストによるリハビリテーションや医師による注射を行います。

非観血的肩関節授動術(サイレントマニュピレーション)

サイレント・マニピュレーションは頸から上肢につながる神経に麻酔をかけて硬くなってしまった関節を包んでいる袋状の膜を徒手的に切離する治療法です。
目的
肩関節の硬くなった関節包を切離し、肩の動きを改善させます。
方法
超音波画像診断装置を用いて肩関節を支配する神経の根元に局所麻酔薬を注射します。
局所麻酔薬により上肢の感覚がなくなり、自身の力で肩を動かすことができなくなります。
麻酔が効いた状態で肩の関節包を医師が徒手的に切離し肩の動きを改善させます。
治療中肩の痛みはありません。
当院では月曜日の久保医師と第2、第4木曜日の平田医師の外来で行っています。

適応

肩関節の動きが悪い人全員がサイレント・マニピュレーションの適応ではありません。
基本的に保存療法としてリハビリテーションを行い肩関節の動きをよくしていきますが、リハビリテーションを行っても肩関節の動きに変化がない例が適応です。
特に肩関節の動きが著しく悪く下の写真のように、腕が肩までしか挙がらない、肘を脇腹につけて腕を外に回すことができない、背中に手を回す時にお尻の高さで止まってしまう例が適応です。

SMP施行前の評価内容

治療効果の判定を行うためサイレント・マニピュレーションを行う前に関節可動域(肩関節が動かせる範囲)の測定や、痛みに関しての問診を行います。

授動術後の治療について

サイレント・マニピュレーションを行った直後は肩関節の動きに制限はなくなります。
しかし、徐々に動きが鈍くなってきてしまうため通院リハビリテーションの頻度を多くするとともに、セラピストの指導の下ご自宅で運動療法を行い積極的に肩関節を動かしていきます。
受動術後当日は麻酔が効いているため自力で肩を動かすことができなくなります。車の運転ができなくなるので同伴の方と一緒に来院してください。








 
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