痛風・高尿酸血症

痛風とは
 
身体の中に溜まった尿酸が結晶化し、関節に激しい痛みを引き起こす疾患です。
尿酸は誰でも体内に一定量あり、血液などの体液に溶け込んで循環したあと、尿の中に濾過されて排出される仕組みになっています。
なんらかの原因で血液中の尿酸の濃度が上昇して飽和濃度を超えると、体内に蓄積し、ある日突然、関節の激痛となって現れます。
目安として血液中の尿酸が 7.0mg/dL を超えると高尿酸血症と呼ばれる状態になり、この状態が長く続くと発作を引き起こします。

痛風の症状
 
最も多いのは、暴飲暴食した翌朝などに、母趾の付け根が赤く腫れ、歩行困難になるほどの激痛です。
しかし尿酸の結晶は「関節」と呼ばれる場所ならどこにでも付着するため、膝関節や肘関節に症状が起こることもあります。
また血液検査では異常がなくとも痛風に似た症状を発症し、血液ではなく関節液内に尿酸血症が蓄積する、偽痛風(ぎつうふう)と呼ばれる疾患があります。
この場合も、「関節」と呼ばれる場所なら、どこにでも起こりえます。

痛風の検査
 
血液検査
体内に蓄積している尿酸の量を測定します。
発作症状がなくても、 尿酸値が7.0mg/dL以上 の場合は痛風のリスクがある「高尿酸血症」の状態となります。
尿酸値だけでなく、白血球や炎症値も治療の指標として測定します。
痛風発作が起きている最中に採血をすると一時的に尿酸値が低下するため、基準値内に落ち着いているように見えることもありますが、症状や、白血球等の数値から総合的に判断します。

痛風の治療
 
薬物療法
強い発作が起きている場合は、まずは消炎鎮痛剤を処方します。
発作が落ち着き次第、尿酸降下薬を少量から開始し、徐々に尿酸値を下げていきます。
尿酸値が降下する過程で発作を起こすこともあるため、慎重に投与量を検討していきます。
定期的に採決を実施し、効果判定も行ないます。
生活習慣の改善
痛風・高尿酸血症の治療において最も大切なのが、生活習慣の改善です。
暴飲暴食を控える、水を飲む習慣をつける、適度に運動をする、飲酒量を控える、ストレスを発散するなど、それぞれの努力が必要になります。
これらは薬物療法で尿酸値が下がっても、油断せず継続していくことが肝心です。
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