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脊椎圧迫骨折

脊椎圧迫骨折とは

脊椎圧迫骨折とは、背骨の一部(椎体)がつぶれるように折れてしまう骨折のことです。
転倒したときや、くしゃみ・咳といった軽い動作でも起こることがあり、特に50歳以上や骨粗鬆症のある方に多くみられます。
最初は「少し腰が痛いだけ」と思っても、日がたつにつれて痛みが強くなる場合があるため注意が必要です。

脊椎の仕組みと脊椎圧迫骨折

背骨(脊椎)は、首から腰まで24個の骨(椎骨)が積み木のように重なってできています。
そのうち腰を支える「腰椎」は、体重を受け止める大事な役割を持っています。
椎骨の前側にある「椎体」は、体を支える柱のような部分です。
ここに強い力がかかると、骨がつぶれてしまいます。
これが「圧迫骨折」です。
年齢を重ねたり、骨粗鬆症で骨が弱くなっていると、ちょっとした衝撃でも骨折が起きやすくなります。

(吉原潔 腰博士より引用)

症状

脊椎圧迫骨折でよく見られる具体的な症状は以下の通りです。

  • 突然の激しい背中や腰の痛み:骨折が起こった直後(急性期)には、腰や背中に激しい痛みが現れ、身動きが取れなくなってしまうケースもあります。特に、寝返りを打ったり、ベッドから起き上がったりするなど、体位を変える際に痛みが著しく強くなります。
  • 体を曲げる、持ち上げる動作での痛みの悪化:前かがみになる動作や、重いものを持ち上げる動作など、骨折部に負担がかかる動きを行うと、痛みが著しく強まります。
  • 姿勢が前かがみになる(円背、猫背):つぶれた背骨がくさび状に変形することで、徐々に背中が丸くなり、いわゆる猫背の姿勢が進行します。これにより、バランス感覚が低下し、さらなる転倒のリスクにつながる場合もあります。
  • 気づかないうちに身長が縮む:背骨の高さが低下することで、特に複数箇所で圧迫骨折が起こると、ご自身では気づきにくいまま身長が以前より短くなったと感じることがあります。

これらの痛みや姿勢の変化は「年のせい」と自己判断してしまいがちですが、放置すると骨折がさらに進行したり、次の骨折が発生しやすくなったりします。症状を感じた場合は、正確な診断を受け、適切な治療を開始することがご自身の生活の質(QOL)を維持する上で極めて重要です。

原因

① 高所からの転落など大きな外力が加わって起こる場合(外傷性)
② 加齢で骨が脆くなり、軽微な外力で起こる場合(骨粗鬆症性)
③ 転移性骨腫瘍などが原因で起こる場合(病的) 

その他にも、食生活、運動不足、喫煙などもリスク要因としてあげられます。
これらの中で頻度が高い骨粗鬆症性の脊椎圧迫骨折についてご紹介します。

骨粗鬆症性の脊椎圧迫骨折は年々増加しています。

骨粗鬆症と脊椎圧迫骨折の関係

骨粗鬆症とは骨強度が低下し、骨折リスクが増大した状態で骨強度は骨密度と骨質の2つの要因からなります。
2つの要因のどちらかが低下していても骨強度は低下し、骨折リスクは増大します。その為、当院では骨密度と骨質の検査を行っています。

骨密度

骨密度を計測する検査機器としてDEXA法を導入しています。腰(腰椎)と股関節(大腿骨近位)の値を測定します。
軽微な外力で起こる骨折(脆弱性骨折)の有無で骨粗鬆症の診断基準が異なってきます。
 
脆弱性骨折がある場合:骨密度が若年成人平均値(YAM値)の80%未満
脆弱性骨折がない場合:骨密度が若年成人平均値(YAM値)の70%未満

骨質

骨質を決定するものの1つである、骨代謝を採血から検査しています。
採血では骨を作り出す量(骨形成マーカー)と骨が溶け出す量(骨吸収マーカー)を調べることができます。

骨粗鬆症の診断

骨形成マーカー:低値
骨吸収マーカー:骨形成マーカーの量を大幅に上回っている
 ※骨密度と骨質の結果は、医師におたずねください。

骨粗鬆症について詳しくはこちら

2つの治療

治療は、「圧迫骨折」「骨粗鬆症」に対して行っていく必要があります。

①圧迫骨折に対する治療

保存療法と手術療法があり、圧迫骨折は、まず原則保存療法を行います。
保存療法には装具(コルセット)療法やリハビリテーションがあります。

装具(コルセット)療法

新鮮の圧迫骨折では、骨折部の出血により血腫が生じることで骨癒合の可能性が陳旧性の圧迫骨折より高くなります。
その為、新鮮の圧迫骨折ではコルセットを着用し患部を安静にすることで疼痛の緩和と骨癒合をはかります。
当院では、義肢装具士により患者様にあったコルセットを採型しております。

リハビリテーション

リハビリテーションで骨癒合をはかることはできませんが、圧迫骨折を起こしたことにより炎症が起こり、周囲の筋が過緊張を起こします。
リハビリテーションではその部分にアプローチを行い改善していきます。
また、患部の負担を増やさない動き方を説明します。 

手術療法

保存療法で改善しない場合や骨の一部が神経を圧迫することにより麻痺などの神経症状が出ている場合などに手術が選択されます。
骨粗鬆症性の圧迫骨折に対する手術の1つとして、経皮的椎体形成術(BKP:Balloon kyphoplasty)があります。
つぶれた骨の中にバルーンを留置し拡張することによって高さが回復し整復されます。そして同時に骨セメントを充填し固定する手術です。
※ 骨折の形態 によっては、 経皮的椎体形成術では対応できず 、金属スクリューを使った固定術が必要になる場合もあります。

(吉原潔 腰博士より引用 https://koshihakase.com/%E8%85%B0%E6%A4%8E%E6%A4%8E%E4%BD%93%E9%AA%A8%E6%8A%98%E3%83%BB%E5%9C%A7%E8%BF%AB%E9%AA%A8%E6%8A%98/ 

②骨粗鬆症に対する治療

骨粗鬆症の治療は主に薬物療法を行います。
まず、骨密度と骨代謝を検査し、その結果から「骨形成の促進」や「骨吸収の抑制」の作用がある内服や注射で治療を行います。
内服や注射には様々な種類があり、患者様に合わせた適切なものを選択します。
骨折を予防する為には骨粗鬆症の治療をしっかり行うことが重要です。
詳しくはこちらをご覧ください。

骨粗鬆症について詳しくはこちら

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