第44回日本肩関節学会、第1回肩の看護研究会参加報告
10月6日(金)~10月8日(日)にかけ、グランドプリンスホテル新高輪で開催された第44回日本肩関節学会に参加してきました。
今年度からは新たに「第1回肩の看護研究会」と看護のみのセッションが設けられました。
今回は病棟看護師、石田萌子と高橋真弓が参加しました。
今年が看護で初めての学会にも関わらず84演題と多くの演題発表がありました。
外来看護、手術中看護、病棟看護、退院支援と肩の疾患に関することが発表され各施設での取り組みを知る機会となりました。
病棟看護師からは石田萌子が 肩関節鏡視下手術を行った患者さんにおける手術後の痛みの経過について発表しました。
当院で肩関節鏡視下手術の術後の痛み緩和を図る方法について紹介します。
経静脈的自己調節鎮痛法(intravenous patient-controlled analgesia:IVPCA)
IVPCAとは、点滴の様に容器内の中に入っている痛み止めが持続投与され患者さん自身で痛みを調節する痛み止めです。
痛みのある時、患者さん自身でボタンを押すことで痛み止めが追加投与され痛みの緩和に繋がります。
誤って続けてボタンを押しても、安全装置により必要以上に投与されないようになっています。
神経ブロック 神経ブロックとは、手術後の痛みを取り除くために、超音波エコーを使用し手術部位周辺の神経に麻酔薬を注射する方法 です。
肩の手術だけでなく、膝や足関節の手術をするときにも使用しています。
当院では、上記の痛み止めを使用し手術後の痛みの緩和を図っています。
手術後の痛みが手術後の日常生活や肩関節可動域の推移に影響すると言われており、手術後の痛みは可及的に速やかに取り除くことが重要と考えられています。
そのため当院だけでなく、肩関節鏡視下手術を行っている他施設でも手術後の痛みに対しいかに対応するかという課題はありました。
今回の学会参加を通じて、手術後の痛みが緩和できるよう執刀医~看護師が連携して対応していくことが重要だと改めて認識できました。 今回の学びを今後の看護に活かせればと思います。