膝蓋骨亜脱臼症候群:膝のお皿が外れる方へ

膝蓋骨亜脱臼症候群

病態

痛みや腫れは少なく、お皿が外側にはずっれそうな不安感を自覚します。複数の原因で生じることが多く,お皿や太ももの骨の形態,お皿と脛の骨をつなぐ膝蓋腱の位置関係などの身体的特徴から生じるものや,膝蓋骨内側と大腿骨内顆をつなぐ内側膝蓋大腿靱帯の断裂およびゆるみなどの外傷により生じるものがあります。
 

原因

・生まれつき太ももの骨の外側の山が浅い(図1)
・膝蓋骨の形が変形したり、位置がずれている
・X脚や膝の関節が柔らかすぎる人
・膝の内側の筋力が弱い人
・内側膝蓋大腿靭帯(MPFL)が切れていたり、生まれつき存在しない人
       
図1大腿外側顆低形成      

                                 

症状について

・膝の屈伸や、膝を内側に向けたり(Knee -in)、足を外に向けたり(Toe-out)すると膝蓋骨が外側に移動・膝くずれとなったり、膝が動かなくなります(ロッキング現象)

図3Knee-in Toe-out
 

診断について

診断は、主に診察所見と単純レントゲン検査などの画像所見から行います。
・脱臼不安感テスト(apprehension test)
 膝蓋骨を太ももの骨に押さえつけながら、外側に移動させて膝を曲げると脱臼しそうな不安感を訴えると陽性となる


図4脱臼不安感テスト

  

治療方針

治療方針としては再脱臼を防ぐために運動時はテーピングやサポーターをするように指示を行います。また、リハビリテーションとして大腿四頭筋のトレーニングも重要です。再脱臼が頻回に起こる場合は観血的な治療も必要になります。

・リハビリテーション
 大腿四頭筋(特に内側広筋)のトレーニング

 例:大腿四頭筋セッティング

           

                         

            


・テーピング、サポーター



・観血的治療
 ⇨関節鏡視下手術(内側膝蓋大腿靭帯再建術)など
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