第40回関東甲信越ブロック理学療法士学会 学術発表報告
2021年9月4日~9月5日に朱鷺メッセ 新潟コンベンションセンターで開催された第40回関東甲信越ブロック理学療法士学会において,当院の池津真大 理学療法士,池田朱里 理学療法士がオンデマンドでの学術発表を行いました.
池津真大 理学療法士は「投球時に右肘内側および外側部に疼痛を訴える中学野球選手の一症例」,池田朱里 理学療法士は「スマートフォンを用いた肩甲骨後傾運動の測定方法の再現性」というテーマで発表しました.
<池津理学療法士>
今回,投球時に右内側および外側部に疼痛を訴える野球選手の症例について報告しました.
投球障害肘は,一般的に内側型と外側型,後方型に分類されます.近年では,投球障害肘に加えて胸郭出口症候群(以下,TOS)の合併が報告されています.しかし,TOSが肘痛の原因であるかどうかは十分に明らかにされていませんでした.
そこで,本学会ではTOSに対する理学療法により,投球時の右肘内側および外側部痛が改善された症例を報告しました.
本症例の経験を基に,野球選手における肘痛の原因を解明していく研究を実施し,投球障害肘で苦しんでいる患者さんを救えるように最善のリハビリテーションを提供できるよう精進してまいります.
<池田理学療法士>
肩関節の運動に肩甲骨は大きく関与しております.よって肩甲骨の運動を評価し,治療に活かすことが必要となります.しかし,現状は大きな機器や高価な機器を用いる必要があり,普段の臨床現場で肩甲骨の評価を量的にする方法は確立されておりません.よって本研究は臨床現場で使用できる肩甲骨評価方法の確立を目的としました.方法はiPhoneのアプリケーションを用いました.
その結果,再現性の高い方法であることがわかりました.
当院では肩関節でお悩みの方が多くいらっしゃいます.そんな患者様に最善のリハビリテーションを提供できるよう今後も精進してまいります.