2月11日に名古屋で開催されたメディカルスタッフのための股関節鏡セミナー2018 in Nagoya で講演を行いました。
今回のセミナーは開催第4回目であり、第2回東京、第3回京都に続き3度目の講演機会となりました。
今回の講演テーマは「FAIに対する保存療法の効果」というもので、
先日、海外ジャーナル(Clinical Journal of Sports Medicine)にAcceptされたFAI患者さんに対する
介入研究について紹介するとともに、私が考える保存療法のポイントについて発表しました。
Femoroacetabular Impingement(FAI)というのは股関節を深く曲げた際に、骨盤と大腿骨が衝突し関節組織を
傷つけてしまう病態で、スポーツ選手など比較的活動性が高い方に多く生じます。
関節鏡視下手術後の良好な成績がこれまで報告されていますが、保存療法についてはほとんど報告がありません。
私はFAIの方にBird&Dog(四つ這いで対角線上に腕と脚を挙げる運動)などの体幹筋トレーニングを行い、
2ヵ月間で症状が軽減することを報告し、さらにその論文は内田先生にご指導いただき海外ジャーナルに掲載されました。
講演では、なぜ体幹筋トレーニングがFAIに有効だったのか、文献的な考察に私見を交えながら発表しました。
今回は理学療法士だけでなく医師の先生方からも多く質問・意見をいただき今後の臨床・研究のヒントを得ることができました。
引き続き患者さんから学ばせてもらい、それを少しでも世に発信できるよう研鑽してまいります。