非観血的授動術(Manipulation Under Anesthesia:MUA)とは?

こちらの記事では「非観血的授動術(Manipulation Under Anesthesia:MUA)」について解説していきます

肩の構造と拘縮

治療方法を説明する前に、肩の構造を一度みてみましょう。


 
肩は表面から皮膚→筋肉→関節包(関節を包んでいる袋)→関節という構造です。
 
炎症や痛みにより肩の動きが制限されていると、徐々に筋肉が硬くなってきます。

さらに長期にわたって動きが制限されていると関節包まで硬くなってしまいます。
 
硬くなってしまった筋肉はストレッチを中心とした治療改善させることができますが、関節包が硬くなってしまうと、治療が難渋しやすくなります。
 
この固まってしまった関節包に対して有効な治療が 「非観血的関節授動術(Manipulation Under Anesthesia:MUA)」 です。
 

非観血的関節授動術(Manipulation Under Anesthesia:MUA)とは

硬くなってしまった関節包を剥がすことで肩の痛みや動きにくさを改善させる治療です。

神経ブロックを行い、痛みの少ない治療が可能です。

手順

①エコーガイド下伝達麻酔
②MUA
③三角巾での固定
④翌日以降からリハビリ開始
①はじめに頸部の神経へ局所麻酔薬を注射します。
   この際、 超音波画像診断装置を用いて、より正確で安全な注射が可能です。
 約15分ほど経過すると、麻酔の効果で肩から腕にかけての感覚がなくなり、力が入らなくなります。

②麻酔がしっかり効いていることを確認できたらMUAを行います。
 肩を様々な方向へ動かすことで硬くなった関節包を剥がしていきます。

③MUA後は麻酔効果により肩を自力で動かすことができないので、三角巾固定を行います。
 当日は車の運転ができないため、公共交通機関のご利用か、送迎車の手配を行ってからご来院ください。

④翌日からリハビリを開始します。
 MUAを行うことで関節包の硬さを改善できます。
 しかし、筋肉の硬さは改善できないため、術後のリハビリがとても重要です

※MUAの合併症として、局所麻酔中毒・脱臼・神経損傷・骨折などがごく稀ではありますが報告されています。  
 合併症などが心配な場合は、お気軽に担当医・スタッフにご相談ください。

料金価格について

MUAは難治性疼痛外来での診療となるため、通常の診療費用の他に予約料(8,250円税込)を頂きます。 予約料とは1996年4月1日からの診療報酬改定により医科の予約診療に対して国が徴収を認めた選定療養(自費)の一つであり、高額療養費制度の対象外となります。