surgery

測定・評価と復帰判断(等速筋力・片脚評価など)

なぜ術前・術後の機能測定と評価が不可欠なのか

アレックスメディカルグループでは、肩関節や膝関節などの手術を受けられた患者様が、単に痛みが取れるだけでなく、安全かつ最大限の機能回復を達成し、日常生活やスポーツの場へ確実に復帰できるようサポートしています。その核となるのが、科学的データに基づく客観的な機能測定と評価です。

手術の成功は治療のスタート地点に過ぎません。その後のリハビリテーションにおいて、「いつ」「何を」「どの程度」行うべきかを経験や勘だけに頼らず、客観的な数値で判断することが、リハビリ効果の最大化と再発リスクの最小化につながります。

術前後の機能評価の3つの必要性

当グループの機能評価は、以下の3つの段階で重要な役割を果たします。

  1. 現状の筋力把握(術前): 手術前に現在の筋力や関節の安定性などの機能を評価し、リハビリテーションにおける目標設定と進捗評価の基準を確立します。
  2. リハビリテーションのプランニング: 測定結果を基に、患者様一人ひとりに合わせたオーダーメイドのリハビリ内容を検討・計画します。
  3. 術後経過の客観的評価: 術後の測定を通じて、筋力の回復度合いや関節の安定性の変化を定量的に評価し、日常生活やスポーツへの復帰が機能的に可能であるかを判断します。

専門機器を用いた各種機能測定の詳細

当グループでは、より精度の高いデータを得るために、専門的な測定機器を導入しています。特定の疾患や状態の患者様に対して、詳細な測定を行います。

下肢筋力測定:等速性筋力測定機器「Biodex」の活用

下肢の筋力、特に膝関節の筋力回復は、歩行や階段の上り下り、スポーツ復帰の鍵となります。

等速性筋力測定の優位性

  • 測定機器: Biodex(バイオデックス)などの等速性筋力測定機器を用いて膝関節の筋力を測定します。
  • 詳細なデータ取得: 膝関節の伸ばす力(伸展筋力:大腿四頭筋)と曲げる力(屈曲筋力:ハムストリングス)を個別に測定します。

復帰判断における2つの重要指標

  1. 左右の脚の筋力差(Limb Symmetry Index: LSI): 患肢と健肢の筋力を比較し、回復の度合いをパーセンテージで示します。競技復帰においては、この左右差(LSI)が90%以上を満たしていることが、競技復帰のための機能的な最低限の必要条件の一つとなります。最終的な復帰判断は、H/Q比や動作解析を含む複数の指標を総合的に判断して行われます。
  2. 前・後面筋力の比率(H/Q比): 大腿四頭筋(前面)とハムストリングス(後面)の筋力比率を測定します。このバランスが崩れると、大腿四頭筋の作用による脛骨の前方せん断力が増大し、再建靭帯(ACL)に過度な張力が集中するため、再損傷のリスクが高まります。再発予防の観点から非常に重要な指標となります。

ジャンプ能力測定:安全な動作と片脚評価

  • 測定内容: スポーツで行われるジャンプの動作を測定し、着地時の動作の安全性(膝の向きや体幹の安定性)を確認します。 この着地動作の安全性評価は、単なる目視だけでなく、専門的な動作解析手法(例:床反力測定や高速度カメラを用いた解析)を通じて定量的・定性的に評価されます。
  • 片足でのジャンプ能力測定: ジャンプの高さや、左右の片足でのジャンプ能力の測定を行います。これは、左右の下肢が均等に機能しているかを評価するものであり、単なる筋力だけでなく、敏捷性やバランス能力を含めた総合的な機能回復度を確認し、競技復帰に問題がないかを判断します。

関節の安定性評価:KT-2000による前十字靭帯の緩み測定

膝前十字靭帯(ACL)再建術後の患者様において、手術により再建した靭帯が適切に機能しているかを評価することは極めて重要です。

  • 測定機器: KT-2000を用いて、膝関節に牽引ストレスをかけ、膝関節の前方不安定性(緩み)を客観的に測定します。
  • 重要性: この測定により、再建靭帯の機械的な固定度や、時間経過に伴う静的な関節前方動揺量の有無を正確に把握し、靭帯の回復状況を数値で確認します。これは、安静時(力を抜いた状態)での安定性を測る指標であり、動的な安定性(動作中の安定性)とは区別されます。

肩関節筋力測定:Micro FETによる精密評価

肩関節脱臼、腱板損傷、投球傷害肩などの肩関節疾患では、特定の方向への筋力低下が問題となります。

  • 測定機器: Micro FETなどの徒手筋力計を用いて、肩関節の各方向(前方、側方、内旋、外旋など)の筋力を測定します。
  • 評価の活用: この筋力測定データは、リハビリテーションの効果を数値で示す指標となり、どの筋群の強化を重点的に行うべきかを判断するのに役立ちます。測定結果を基に、患者様の活動・動作レベルを安全に上げる目安を設定します。

転倒予防測定:日常生活の安全確保

筋力低下に伴う身体能力の低下は、特に高齢者における転倒の主要な原因となります。

  • 測定内容: 歩行能力、筋力、バランス能力などの身体機能を総合的に測定します。
  • 目的: これらの測定を通じて、転倒の危険性を客観的に評価し、転倒予防を目的としたリハビリテーションプログラムの作成に役立てます。安全で自立した日常生活への復帰をサポートします

術前後のデータ測定のプロセスとリハビリプランニング

測定対象

  • 医師の判断により機能測定が必要とされた患者様
  • スポーツ活動への復帰を目指す患者様

測定内容の総括

測定項目対象関節測定機器評価目的
筋力・バランス膝関節BIODEX伸展・屈曲筋力の左右差、H/Q比を評価。リハビリ効果の指標。
靭帯の緩み膝関節KT-2000膝前十字靭帯の緩みを測定し、関節の安定性を客観的に評価。
筋力肩関節Micro FET肩関節の各方向の筋力を測定。活動レベルを上げる目安。
動作能力下肢ジャンプ測定動作の安全性、片足ジャンプ能力を評価し、競技復帰の可否を判断。
総合機能全身転倒予防測定歩行能力、バランス能力を測定し、転倒危険性を調査。

最終的な復帰判断への道筋

機能評価の結果は、リハビリテーションの段階が進むごとに継続的に測定されます。最終的に日常生活・スポーツへの復帰を目指す上で、機能回復の目標値(筋力、安定性、動作の安全性など)をクリアしているかを、これらの客観的な測定データに基づいて総合的に判断します。

アレックスメディカルグループは、データに基づく精度の高い評価と、それに基づいたパーソナライズされたリハビリテーションにより、患者様が最高の状態で社会やスポーツの場へ復帰できるよう、徹底的にサポートいたします。

対応クリニックのご紹介

当グループの機能測定・評価を実施しているクリニックは、以下の通りです。お住まいのエリアからお選びください。

東京エリア

埼玉エリア

長野エリア

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