肩関節の外来
- 2016/02/12
一般的に肩が特に怪我がなく生まれた時から外れやすい、不安定な状態の肩を、動揺性肩関節症と言います。
一方で何かしら原因となる怪我によって肩が外れてしまったことを肩関節脱臼(※脱臼:関節を作る骨同士の位置ががずれること)といいます。
脱臼後に肩が外れやすくなってしまった状態を、反復性肩関節脱臼と言います。
総称すると外傷性肩関節不安定症と言います。
◯病態
肩が一度脱臼を起こした後に、脱臼を繰り返す状態を反復性肩関節脱臼といいます。初回脱臼では圧倒的に腕の骨が前に脱臼するものが多いです。若年くてスポーツをやっている人に圧倒的に起こりやすく、20歳以下で初回脱臼を起こすと、80〜90%が反復性に移行すると言われています。初回脱臼でBankart損傷(関節唇、靭帯)を起こすことが多いです。
<肩を真横から見た画像>
◯症状
下の写真のような動作をさせると前方脱臼を誘発する肢位であるために不安感を生じます。
三次元CT画像
◯治療
根本的な治療はIGHLを修復するための手術治療です。損傷の形態に応じてBankart損傷に対してはBankart修復術、関節包断裂に対しては関節包修復術が行われます。当院では関節鏡視下に手術を行っています。加えてリハビリテーションにより肩関節周囲の機能改善や筋力強化も行っています。