工藤慎太郎先生による超音波勉強会報告
平成28年3月26日
森ノ宮医療大学の工藤慎太郎先生により、超音波機器を使った臨床指導と勉強会を行っていただきましたのでご報告させていただきます。
症例1
「鏡視下腱板修復術後3ヶ月が経過し、下垂位外旋に制限のある症例」
超音波評価:棘下筋の滑走性低下を認めた。
治療:反復性収縮で肩関節内外旋を行った。
結果:棘下筋滑走性の向上につながった。
症例2「足関節鏡視下外側靭帯縫合術後、最終域の疼痛が残存する症例」
超音波評価:距腿関節を長軸方向で操作、底背屈時の脛骨ー距骨の移動量を確認した結果、
患側の距骨移動量が健側に比べて少なかったため、
距骨下関節の代償が強く働き、距腿関節の動きが少なく最終背屈時の疼痛が発生したのではないかと考えられた。
治療:長母趾屈筋のリリース
距腿関節の可動域訓練
結果:距骨の前方移動量が増え、距骨下関節での代償が減少したため、底背屈角度が向上した。
今回は、多くのご指導をいただいた中で、ほんの数例のみご紹介しております。
臨床指導後には症例検討会も開催していただき、多くを学ばせていただきました。
※引用:プロメテウス解剖学アトラス解剖学総論/運動器系 第2版 .2011年.坂井建雄(監訳)