帯状疱疹ワクチン接種

帯状疱疹ワクチンに関するまとめ

・帯状疱疹は「水痘・帯状疱疹ウイルス」によって引き起こされ、体内に潜伏していた「水ぼうそう」のウイルスが免疫力の低下(加齢やストレス)に伴い再活性化することで発症します。
・一部は帯状疱疹後神経痛として長期にわたる神経痛の症状に悩まされる場合があります。
・帯状疱疹には2種類のワクチンがあり、50歳以上で接種可能となりますので接種を希望される方は当院までご相談下さい。

帯状疱疹について

・帯状疱疹の原因は「水痘(すいとう)・帯状疱疹ウイルス」によって引き起こされます。
水痘(すいとう)はいわゆる「水ぼうそう」として知られています。
1.みずぼうそう(水痘)
  はじめて感染したときは水疱瘡として発症します。
2.潜伏感染
  みずぼうそうが治った後もウイルスは長い間体内に潜んでおり、普段は免疫力によって活動が抑えられています。
3.免疫力低下
  加齢やストレスなどで免疫力が低下するとウイルスが再活性化します。
4.ウイルスが神経に沿って移動、皮膚に到達し帯状疱疹を発症します。

日本の成人の約9割の方が、水痘・帯状疱疹ウイルスを体内に持っているとされ、これらの方々が帯状疱疹になる可能性があります
 
帯状疱疹の発症率は、50歳代から高くなります
帯状疱疹患者の約7割50歳以上という報告もあります。
日本では80歳までに、約3人に1人が帯状疱疹になると言われています。




・帯状疱疹は神経や皮膚の症状を認める
「水痘・帯状疱疹ウイルス」の再活性化により帯状疱疹を発症すると、主に皮膚や神経の症状を認めます。皮膚には「水ぶくれ(水疱)」が部分的に出ることが特徴的です。また、帯状疱疹後神経痛と言われる神経痛の症状が後遺症として残ることがあるため早期の治療が必要です。
 
・帯状疱疹には抗ウイルス治療を行う
帯状疱疹に対しては通常、抗ウイルス薬の内服治療や痛みやしびれに対する治療を行います。
治療は早期に開始することが大切です。神経痛の後遺症(帯状疱疹後神経痛)を防ぐためにも医療機関を受診し早期治療を受けましょう。
 

帯状疱疹の症状について

水ぶくれを伴う発疹が、体の左右どちらか帯状に現れます。
ズキズキ、チクチク、ヒリヒリなどの強い痛みを伴う事が多く、症状は3~4週間程続きます。
多くは腕や胸、背中に発症しますが、稀に顔や頸などにも発症することがあります。

水ぶくれを伴う赤い発疹が出現し、次のような生活への支障が発生したら帯状疱疹を疑って下さい。
・痛みが酷くて体を動かせない
・痛くて家事や仕事が出来ない
・痛みが酷くて眠れない
帯状疱疹後の後遺症
帯状疱疹の皮膚症状が改善した後も神経痛の症状が数か月~数年にわたって残ってしまう場合があります。これを帯状疱疹後神経痛と呼びます。50歳以上でおよそ2割程度がこうした帯状疱疹後神経痛を認めると言われています。
稀に”目”の合併症として角膜炎などによる視力低下、失明、”耳”の合併症として難聴、耳鳴り、めまいなど障害・後遺症が残る事があります。
こうしたことから生活の質(QOL)を低下させないためにも発症予防や早期治療が極めて重要です、
 

帯状疱疹ワクチン接種の効果

帯状疱疹はワクチン接種により発症を抑制することができます。ワクチンの種類により異なりますが、およそ半分から90%程度の発症抑制効果が得られます。
 

帯状疱疹ワクチンの種類

・帯状疱疹ワクチンには従来の水痘ワクチンとシングリックス®の2種類がある
帯状疱疹ワクチンには従来の水痘ワクチンとシングリックス®の2種類がありそれぞれ接種方法や作用が異なります。
 
従来の水痘ワクチン シングリックス®
ワクチンの種類 生ワクチン 不活性化ワクチン
接種対象 50歳以上 50歳以上
接種方法 皮下注射 筋肉注射
接種回数 1回接種のみ 2ヶ月あけて2回接種
費用(税込) 7500円 22000円/回
効果 発症を半分に抑制 発症を9割抑制
 

帯状疱疹ワクチン接種費用

・従来の水痘ワクチン  
   単回接種となります。
   自費接種となります(7500円税込)
・シングリックス®    
   2か月あけて2回接種となります
 自費接種となります(22000円税込)
   2回合計44000円

帯状疱疹の予防法

帯状疱疹の発症には”免疫力”が影響してます。ワクチンも予防の大切な方法の一つですが、日頃からの体調管理を心掛け、免疫力を維持することが大切です。
・バランスの良い食事をとる
・夜更かしをせず、十分な睡眠をとる
・過剰なストレスや疲労をしないように十分な休息をとる
・適度な運動を定期的に行いリフレッシュする
 
AR-Exグループ クリニック