高血圧症

高血圧症とは
 
医療機関で測定した場合、140mmHg以上/90mmHg以上が高血圧に分類されます。
しかし、医療機関で測定すると緊張状態から血圧が上がってしまうことが多く(白衣高血圧といいます)、近年ではご自宅でリラックスした状態で測定した血圧を治療の指標とします
自宅血圧の平均が135mmHg以上/85mmHg以上 の場合、高血圧に分類されます。
 

高血圧症のタイプとは
 

持続性高血圧

医療機関で測定しても、自宅で測定しても、常に基準値より高い数値が測定されます。

白衣高血圧

医療機関で測定すると高い数値になり、自宅で測定すると正常な数値に戻ります。
このタイプは、持続性高血圧に移行することが多いとされています。

仮面高血圧

医療機関で測定すると正常値ですが、自宅で測定すると高い数値になります。
医療機関では仮面をかぶったように正常値になってしまうことから、このように呼ばれます。


高血圧症の検査
 
自宅血圧の測定
当院では自宅血圧を治療の指標としています。
自宅で測定した血圧を記録するノートをお渡しし、朝晩で測定していただきます。
ノートの記載が大変な場合、 スマホのアプリからも 管理ができます。
血液検査
初診の方には血液検査を実施することがあります。
高血圧の原因が特定できない場合に実施します。
また、長期的に降圧剤を服用していても十分な効果が得られない場合、高血圧につながる別の疾患を疑って検査をすることもあります。

高血圧症の治療
 
一般的に、内服薬を処方して治療します。
高血圧症のタイプや、既往歴、現在治療中のほかの疾患などを総合的に判断して処方します。

 
合併症
 
動脈硬化
常に血圧が高く、血管壁が張り詰めた状態が続くことで、そのストレスから次第に動脈が厚く硬くなり、血管の内径が狭くなります。
全身の血流が悪くなると、全身に十分に酸素や栄養分が行き渡らなくなり、複数の臓器に合併症を引き起こします。
狭心症、心筋梗塞
動脈硬化が進行すると、狭心症や心筋梗塞を引き起こします。
心筋に酸素や栄養分を送るための血管(冠動脈)が狭くなることを狭心症といいます。
狭心症が進行し、冠動脈が詰まることを心筋梗塞といいます。
心不全
高い血圧に抵抗しようと心臓が無理をすることで心臓が肥大し、機能不全を引き起こします。

大動脈瘤
心臓から血液を送り出す太い動脈(大動脈)にコブが形成されます。
このコブが破裂すると大量出血を起こし、命に係わります。
脳血管障害
脳の血管から出血したり(脳出血)、脳の血管が詰まったり(脳梗塞)、脳を覆っている膜の下で出血したり(くも膜下出血)します。
命に係わる重篤な合併症であり、救命できても重い障害が残る可能性が高いです。
動脈硬化の進行によって引き起こされます。
腎臓疾患
腎臓が硬くなって縮む腎硬化症や、尿中にタンパク質が出続けるようになる慢性腎臓病を引き起こし、腎臓の代謝機能が低下します。
さらに進行すると、腎臓が機能しなくなります。
AR-Exグループ クリニック