前十字靭帯損傷

前十字靭帯(ACL) とは

前十字靱帯とは、膝関節を安定させるために必要な主要4つの靭帯のうちの一つです。略してACL(エーシーエル: Anterior Cruciate Ligament)と呼ばれます。
前十字靭帯は膝内節内中央にある靭帯です。
大腿骨(太ももの骨)の後方から脛骨(すねの骨)の前方をつなぐ靭帯で、この靭帯は膝の捻りと前後方向の安定性を保つ役割を担っています。

前十字靭帯損傷の原因は?

ACL損傷の原因は、接触型非接触型に分けられます。
接触型はスポーツ時に相手から外力を受けた際に損傷してしまう場合。
非接触型はジャンプの着地の際などに膝をひねってしまう場合などです。

受傷時は痛みとともに膝から「ポン」とか「プチ」といった音がすることがあります。これをポップ音といいます。

損傷しやすいスポーツ

ターン動作、ジャンプ、急停止動作、タックル動作などの多い競技に多く見られます。
■サッカー
■バスケットボール
■バレーボール
■ハンドボール
■ラグビー
■アメリカンフットボール
■スキー
■ダンス など

前十字靭帯損傷 どんな症状?

■急性期 ー怪我の直後~2、3週間あたりまでー 
激しい痛み、膝の腫(は)れ、曲げ伸ばしのしづらさ、熱感、膝関節内の出血、歩行の困難さ など、日常生活動作に支障が出ることが多い。
■急性期以降 
怪我の後、数週間程度で痛みと腫れは軽減していき、普通に歩けるようになる方もいます。
しかしACLの損傷は治ったわけではなくそのままです。
膝の安定性が損なわれてしまっているので、歩行時膝が「ガクッ」と外れるような現象=「膝崩れ」や
日常生活動作において、膝のゆるさを感じる場面が出てくることがあります。

放っておくとどうなってしまう?

膝崩れや膝のゆるさなどの症状はありますが、日常生活を送ることができますので、対処されずに医療機関への受診がされなかったり、遅れてしまったりするかもしれません。
その状態で日々を過ごしていると、変形性膝関節症や、半月板損傷が進行してしまう可能性があります。

診断 MRI検査

ここでは代表的な検査であるMRI検査をご紹介いたします。
医師の診察によりACL損傷が疑われる場合は、精密検査としてMRI検査を行います。
MRIはレントゲン検査に比べて、人体の軟部組織の描出に優れた検査で、ACL損傷の診断にたいへん有効です。



正常画像は、ACLが黒い帯状に描出されています。
断裂像は、黒い帯が明瞭に描出されておらず、ACLに異常があることがわかります。

★当院では、近隣にある画像専門クリニックにご紹介という形でMRI検査を実施しております。

前十字靭帯損傷 治療について

ACL損傷の治療には、手術療法と保存療法があります。

手術療法

ACLは血行の悪い靭帯で、損傷した場合、自然に修復されることはほぼありません。
スポーツ復帰を目指す方、スポーツをされない方でも年齢等を考慮し、第一選択として手術にて靭帯再建手術を行うことがスタンダードな治療となっています。


手術は関節鏡視下にて行われます。直径1~4ミリの細いカメラや器具を関節内に挿入して行う手術になります。
人体へは最小限の負担で抑えることを可能としたオペ技術です。

関節鏡視下手術に関して詳しくは こちら

保存療法

ACL損傷の第一選択は手術療法ですが、年齢等を考慮し保存療法を選択する場合があります。
保存療法にはリハビリテーション、薬物療法、装具療法などがあります。
 
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