投球フェーズ別トレーニング 〜ワインドアップ期〜
これまで、筋肉に着目したトレーニングやストレッチを紹介してきました。部活やチーム、個人練習等でウェイトトレーニングを行い、筋力強化を図ったりしているかと思います。
今回の記事では、筋肉ではなく投球動作に着目した障害予防のためのトレーニングをご紹介します。
また、ブログにアップした「投球フェーズのご紹介」の記事はご覧頂けたでしょうか?
こちらをご覧いただくとより理解しやすいかと思います。
ワインドアップの着目点
突然ですが、次の写真はどれが動作的に基本だと思いますか。ワインドアップ期の動作で着目すべきは、 片脚立ちの姿勢 です。
①片脚立ちでのバランス能力
②骨盤を後傾していないか
③上半身が側屈や後傾していないか
④軸足の股関節が屈曲していないか
に着目しましょう。 ※後傾とは、その名の通り後ろに傾いた状態です。
着目点を考えると上の写真は一番左が基本ということになります。
真ん中の写真は骨盤の後傾が生じており、一番右の写真は体幹・骨盤の後傾が生じています。
ではこれらが生じるとどのような影響があるのか。
今回紹介しているワインドアップ期の後はコッキング期に移行しますが、コッキング期ではワインドアップ期に軸足に溜めた力を指先に伝えるための並進運動が生じます。
バランスが悪かったり骨盤後傾や体幹後傾していると、軸足から生じるこの並進運動の推進力が減少し、この後の効率的な動作を妨げることになるのです。
トレーニング
トレーニングⅠ
方法
1. 骨盤の前傾を保ったまま片脚立ちになります。
2. 上げた方の股関節を外に開きます。
3. 股関節・膝関節を伸ばすようにやや後ろに引きます。
4. 1の姿勢に戻ります。
※①骨盤の前傾は終始保つように意識する。
②膝のぐらつきに注意する。
③平らな地面で問題なくできるようになったら、バランスディスクなど不安定な場所で行う。
トレーニングⅡ
方法
1.膝くらいの高さの台を用意します。軸足を台の上に乗せ、軸足の膝を90°に曲げます。
2.軸足の大腿骨を捻じる意識で、出来るだけ滑らかに左右に振ります。
3.慣れてきたらチューブなどで負荷を足します。(特に脚を内側に倒す動きに負荷を足す。)
※①脚の動きに骨盤が引っ張られないように注意する。(骨盤は動かないようにする。)
②膝の曲げ伸ばしで動きを代償しないように注意する。
③腰は過剰に反らないようにする。