第43回日本整形外科スポーツ医学会学術集会
平成29年9月8日・9日に宮崎県のシーガイアコンペンションセンターで開催された第43回日本整形外科スポーツ医学会学術集会において、当院柔道整復師の松崎忠将が「バレエダンサーにおける傷害調査」を一般演題で発表いたしました。
近年プロアマ問わずクラシックバレエ人口が増加しています。先行研究ではプロ、学生に対する調査報告はされていますが、成人愛好家に関する調査報告は少なく年代別調査の報告はありません。また足関節の傷害が多いとの先行研究があります。しかし、臨床現場において股関節疾患を有する愛好家を多数経験しますが、股関節疾患に関しての障害調査はありません。
そこで今回中学生以上の女性バレエダンサーを対象に傷害についてのアンケート調査を行いました。
今回の傷害調査では足関節の傷害の半数以上が20歳代以下でしたが腰、股関節、膝関節の傷害は半数以上が40歳代以上でした。
クラシックバレエは股関節を外に開く(ターンアウト)状態で踊ります。股関節傷害は経験年数が20年以上のバレエダンサーに多い傾向であり、これは踊る際にターンアウト動作を続けることにより、関節に不安定性が生じて傷害が発生したと考えられます。
今回学会に参加し今後の研究に取り入れたい興味深い発表が多くありました。学会参加で得た知識を少しでも患者さんに還元できるようにしていきたいと思います。