5月度セミナー報告
平成30年5月26日に明大前整形外科クリニックの3Fリハビリ室で、
金子智明
(柔道整復師・アスレティックトレーナー)が、「足から診るバランス改善~扁平足・外反母趾に着目~」という内容で講習会を開催しました。今回は様々な年代の方が参加してくださり、特に女性の方が多く合計で14名の参加となりました。
研修会では、足やバランス機能の説明、足の機能に影響を与える疾患の説明なども交えながら、リハビリメニューやテーピングによる改善方法などをアドバイスさせていただきました。
足には、アーチというものがあり、縦・横にアーチが存在します。アーチの役割は地面からの衝撃を吸収し、膝や股関節、腰と言った他の関節への負担を軽減してくれます。
また、足底にはバランスを保つのに重要なメカノレセプター(感覚受容器)があり、
そのメカノレセプターを介してバランス保持をしています。足底のメカノレセプターで感じ取った情報は脳に伝えられ、脳から身体の各部位に指示がいき、バランス機能が働きます。しかし、歩く機会が減って足趾を使う頻度が減ってしまったり、足の変形から感覚を捉えられなくなってしまったりするとメカノレセプターの機能も低下してしまいます。そうすると、バランス能力も減少してしまいます。
このような足の機能・バランス機能に影響を与える疾患として、今回は「外反母趾」「扁平足・開張足」に着目しました。
外反母趾や扁平足・開張足があると、足趾が使いにくく力が入りづらかったり、アーチの低下によって足の内側に体重が乗りやすく不安定になってしまいます。それによって、足の安定性の低下から転倒のリスクが増えてしまいます。
上記に記載したようなことを改善・予防するために足趾がしっかり使えることはとても重要です。5本の指で地面を掴めることや、テーピングや自分自身の筋力でアーチ低下を予防することがバランス機能の改善に繋がってきます。
引き続き足に関連することや、他の関節のテーマについて講習会を開催したいと考えておりますので、今後の講習会も是非参加していただければと思います。