高齢者に多い転倒した時の股関節骨折「大腿骨頚部骨折」
2020/04/28
大腿骨頚部骨折の原因は?
高齢者の転倒による骨折の中で1番多いのが、大腿骨頚部骨折です。大腿骨の先には球形の骨頭があり、臼蓋(骨盤のくぼみ)にはまって股関節を形成しています。その大腿骨頭の頚にあたる部分の骨折を大腿骨頚部骨折といいます。関節内の骨折は内側骨折と、関節外の骨折は外側骨折と呼ばれています。内側骨折は血流が少ないため骨が癒合しにくく、外側骨折は血流が良いため骨が癒合しやすいと言われています。高齢者は骨粗鬆症が進んでいることがあり、ちょっとした外力でも骨折しやすい状態です。転倒による骨折が95%を占めています。症状は?
・足の付け根が痛い・立つ事ができない
・歩行ができない(場合によっては貧血症状)
*大腿骨頸部骨折の中には歩行が可能であったり、股関節ではなく膝の痛みを訴える方もいるため、注意が必要です。
画像検査について
単純レントゲン検査で大腿骨頚部骨折の有無を確認します。レントゲンではっきりしない場合はMRI検査で評価します。(骨頭骨折、頚部骨折は内側骨折。転子間骨折、転子下骨折、小転子骨折、大転子骨折は外側骨折。)