第38回関東甲信越ブロック理学療法士学会 発表報告
2019/11/22
2019年10月26日、27日に群馬県のベイシア文化ホール、前橋商工会議所会館で開催された第38回関東甲信越ブロック理学療法士学会に当院から理学療法士の篠塚真充が「夜間痛を呈する腱板断裂肩に対し,前上腕回旋動脈血流速度を指標に治療選択した一症例」という演題で口述発表しましたので報告致します。
夜間痛とは「就寝時に生じる疼痛の増悪により目が覚める症状」のことを言い、腱板断裂肩の特徴的な所見のひとつです。夜間痛を呈する肩関節疾患の治療において夜間痛の程度を把握し, 介入の負荷量を調整することが重要となります。しかしながら一般的には夜間痛の程度を定量化することは難しいとされており、主観的に捉えることが主でありました。
近年侵襲が少なく映像として可視化できるため評価方法の1つとして超音波診断装置が注目されています。
そこで今回、超音波診断装置を用いて夜間痛を訴える腱板断裂肩において肩関節血流に着目し治療介入した症例を経験したため発表を行いました。
症例報告を通し夜間痛を呈する肩関節疾患に対し、夜間痛を定量的に評価することは治療方針決定に有用であると考えられました。
発表後には他施設の先生方からご意見、ご質問を頂き今後の課題が明確になりました。今後も研究を続け、一人でも多くの患者様に貢献できるよう研鑽してまいります。
長野整形外科クリニック 理学療法士 篠塚 真充