第28回 日本臨床スポーツ医学会学術集会 研修報告

会期:平成29年11月18日(土)・19日(日)
会場:国立オリンピック記念青少年総合センター
会長:谷諭(東京慈恵会医科大学 脳神経外科学講座)

上記日程で開催された第28回 日本臨床スポーツ医学会学術集会において鈴木トレーナーが『女子新体操選手の学年別における全身弛緩性の比較について』という演題でポスター発表を致しました。

 関節弛緩性とは、関節周囲の結合組織(関節包や靱帯)などの緩さの程度という意味です。下の写真は肘関節が通常よりも反っていて、関節節弛緩性が高い新体操選手です。

<黄線が正常の肘関節の可動域 赤線が関節節弛緩性が高い新体操選手の肘関節可動域>

現在、7年間新体操の協議でトレーナーとして活動しています。今までに100名以上の選手の身体機能評価を実施しており、関節弛緩性の評価が傷害予防の観点から有用だということを経験的に実感しています。また、過去の研究報告からも全身の関節弛緩性が高いと傷害が発生しやすいと報告されています。       

また、過去の研究報告では小学生の関節弛緩性について、高学年になるに従って関節弛緩性が低下することと、スポーツ種目によりその傾向が異なることを報告しています。しかし、高校生や大学生を対象とした学年別での報告、高弛緩スポーツ(新体操)選手を対象とした研究は過去に存在しません。

今回、私は高校および大学生の女子新体操選手における全身関節弛緩性の推移を調べました。その結果、学年が推移しても変化はみられませんでした。 

今回の研究から、一般的なスポーツ選手は学年と関節弛緩性には関係があるものの、新体操などの高い関節弛緩性を必要とするスポーツでは学年と関節弛緩性は関係がみられないということがわかりました。

これからも研究を重ねて新体操の競技特性の解明と、質の高いトレーニング指導を提供できるよう研鑽して参りたいと思います。

関連記事

長野整形外科クリニック
ご予約はこちら
LINEで予約 LINE予約のご利用方法

026-256-8822

Web予約

〒 381-0043
長野県長野市吉田5丁目26−23

「北長野駅」より徒歩13分