手首の中央に痛みが出る血流障害「キーベック病(月状骨軟化症)」
キーベック病の原因とは?
血流障害が発症原因のひとつと考えられています。栄養動脈の血流障害により血行が遮断され骨が壊死し、月状骨が圧潰することにより手関節の痛みや機能障害が生じます。手を頻繁に使用する職業(大工、農業、漁業など)の男性に好発し、利き手の発症が多いと言われています。外傷歴がないのが特徴です。他に、扁平(平らになる状態)化や分節(いくつもの骨に分かれる状態)化したものが見られるようになります。月状骨周囲の関節に変形性関節症変化を生じることもあります。症状は?
・手関節の運動時痛
・圧痛
・腫脹
・可動域の制限
・握力の低下
画像・診断について
単純レントゲン検査、MRI検査で月状骨の状態を確認します。初期には、MRI検査で月状骨に輝度変化が見られます。
進行すると単純レントゲン検査では骨硬化像、月状骨の圧壊、変形性関節症が見られます。
例)
単純レントゲン画像
MRI画像
①脂肪抑制像
月状骨( 黄色 )に信号変化が見られます。
月状骨( 黄色 )に信号変化が見られます。
②T1
キーンベック病の治療
早期の適切な治療が重要となります。サポーターの装用、手の使用制限などの保存療法で改善することがあります。進行して手術が必要となった場合は、担当医へ紹介させて頂きます。