第28回 日本整形外科超音波学会 発表報告
今回、「Foot posture index six item versionを用いた足部アライメント分類別による母趾外転筋の超音波評価」という演題で学会発表を行いました。
これまでに報告された研究によると、扁平足を有する若年者は母趾外転筋という足部内在筋のサイズが健常者と比較して低値であったと報告しています。しかし、高齢者の方を対象とした報告は見当たりません。
そこで、今回は高齢者の方を対象に同様の調査を行いました。
結果ですが、高齢者の方を対象とした今回の調査では筋のサイズに有意な差は認めませんでした。
以上の結果から、同じ扁平足であっても年齢や病態が異なる場合は母趾外転筋のサイズが小さいとは言えないと推察しました。そのため、筋や腱による影響が少ない高齢者の方の扁平足に対しては、早期にサポーターなどを用いた装具療法を検討する事が良いのではないかと考えました。
発表後は多くの先生方から質問を頂き、今後の課題や検討事項が見えてきました。
患者の皆様により最適な治療を提供するために、これからも日々精進していきたいと思います。