第30回日本臨床スポーツ医学学術学会 発表報告

2019/11/30
トレーナー
鈴木 健大

 2019年11月16日にパシフィコ横浜で開催された第30回日本臨床スポーツ医学学術学会において当院アスレティックトレーナーの鈴木健大が「女子高校生新体操選手における関節弛緩性とフィールドテストの関係性について」という演題で口述発表してきました。


 新体操の競技特性として、広い関節可動域が要求されます。関節可動域は柔軟性と関節弛緩性によって構成されるため、関節弛緩性はパフォーマンスに関連する要素の1つとも言えます。その一方で、関節弛緩性はケガとの関連があるとも言われています。他にもパフォーマンスに関連する要素には筋力、敏捷性、瞬発力などがあります。
 新体操選手における関節弛緩性が敏捷性・瞬発力に及ぼす影響について検討された報告はありません。関節弛緩性と敏捷性や瞬発力が新体操競技に及ぼす影響を調べることでパフォーマンス向上や傷害予防に繋がるのではと考えました。
 そこで今回の学会では、新体操選手の成績上位者と下位者で敏捷性と瞬発力の値に差があるのか、また関節弛緩性が高い選手と低い選手は敏捷性と瞬発力の値に差があるのかを検討しました。
 結果は成績上位群と下位群では、敏捷性と瞬発力の値に差はありませんでした。また、関節弛緩性が高い選手と低い選手でも敏捷性と瞬発力の値に差はありませんでした。新体操は13m四方フロアマットの中で音楽に合わせてリボンやボールなどの手具を使いながら演技をするスポーツです。速く走ることもよりも音楽を聴きながら曲のテンポに合わせて動く能力や手具の動きに身体の動きを合わせる能力が求められます。よって、敏捷性と瞬発力は新体操競技のパフォーマンスに影響を及ぼす可能性はそれほど高くないと考えます。
 今回の発表から得た結果や学会で学んだことを新体操選手だけでなく患者様に対して日々の臨床に還元してまいります。
(株)BCF 鈴木 健大
この記事を書いたスタッフ
トレーナー
鈴木 健大
私はアスレティックトレーナーとしてスポーツ選手のコンディショニングを専門としています。また、疾患のある方のパーソナルトレーニング指導も得意としています。3階に併設しているパーソナルコンディショニングセンターで勤務していますので、スポーツ選手に限らず、身体のの不調を改善したい方、身体に何かしら不安の持っている方がいましたら、お尋ねください。
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