転倒、打撲による背骨の骨折「脊椎圧迫骨折」
脊椎圧迫骨折の原因とは?
ほとんどの方が、高所などからの転落や転倒により発症します。転倒時に腰や背中を地面に打ち付けることにより、脊椎に外力が加わり、椎体が潰れてしまいます。特に、下位胸椎から上位腰椎に発症しやすく、激痛を伴うことが多々あります。また、脊椎全体的なバランスが崩れることにより、神経の損傷を発症することもあります。この疾患には骨粗鬆症が大きく関連していて、女性は骨粗鬆症が非常に強い場合には少しの外力(尻餅やくしゃみなど)でも発症することがあります。
症状は?
・背中から腰周囲にかけての痛み・歩行時に痛い
・体を曲げたり反ったりすると痛い
・寝返りを打つ時に痛い
・何もしなくても痛い
画像・診断について
単純レントゲン検査で椎体の変形を確認します。初期の場合、単純レントゲンだけでは見つからないこともあるため、MRI検査で確定診断を行います。
例)
レントゲン画像
椎体(黄色矢印)に圧潰変形が見られる。
MRI画像
①
レントゲンで圧潰が見られた椎体に
信号変化が見られる。
レントゲンで圧潰が見られた椎体に
信号変化が見られる。
②
治療
安静第一です。装具を作成し、椎体の圧潰が進行しないよう患部を固定します。疼痛が強い場合は投薬で患部の炎症を抑えます。継時的に単純レントゲン検査で骨折した椎体が圧潰していないか確認していきます。状態が落ち着いてから、身体機能改善目的でリハビリを行います。
※必要に応じて、骨粗鬆症の検査・治療を行います。