慢性的な肩のこり「僧帽筋筋膜症」
2020/04/28
僧帽筋とは?
『僧帽筋』とは、首の後ろから背中にかけて肩甲骨を覆っている大きな筋肉のことで、“僧侶がかぶる帽子(頭巾)に似た形をしている”ということから、この名前がつけられています。この筋肉は3つに分かれており、肩甲骨を安定させるために様々な働きをし、首や肩関節の動きをサポートする役割もあるため、とても負担のかかりやすい筋肉です。僧帽筋筋膜症の原因は?
僧帽筋への過度な負担、血行障害(疲労物質の蓄積や動脈硬化による筋肉への血行不良など)、姿勢不良(円背、なで肩)、心理的な緊張が原因として考えられます。普段の姿勢が深く関係しており、デスクワークやスマホを使用する際など、首を前に倒した状態が長時間続く人に起こりやすい疾患です。
症状は?
・頚~肩の張り、こわばり、重い感じ、疲れたような感じ
・首を動かすと痛い
画像検査について
単純レントゲン検査では頚椎のアライメント評価、超音波検査では僧帽筋の筋層評価を行います。僧帽筋筋膜症の治療について
保存療法
投薬で患部の炎症を抑えます。注射(ハイドロリリース)…分厚く張り、癒着した筋膜を剥がし、筋の滑走性を上げるとともに周辺組織の補液を行います。(ハイドロリリースについてはこちらへ)
リハビリテーションでは主に肩甲骨の動きを促すトレーニングや姿勢の維持に不可欠な腹圧トレーニングなどを症状に合わせて行います。