食事による治療

公開日: 2019/06/01
更新日: 2019/10/12
医師
江口 直

骨粗鬆症の方に必要な栄養素


カルシウム、ビタミンD、ビタミンKなど、骨の形成に役立ちます。積極的に摂りましょう。
カルシウムとビタミンDを同時に摂ることで、腸管でのカルシウム吸収率がよくなります。
また、高齢になると、食の好みが変わったり、小食になったりしてタンパク質の摂取量は不足する傾向があります。
タンパク質の摂取量が少ないと骨密度低下を助長しますので、意識して摂取しましょう。
栄養やカロリーのバランスがよい食事を規則的に摂るのが、食事療法の基本です。 

カルシウム

骨粗しょう症や骨折予防のためのカルシウムの摂取推奨量は、1日700~800㎎です。
靭帯に最も多い峰られるがカルシウムであり、成人では体重の1.5~2%を占めると言われています。
男性は60歳以降、女性は閉経期以降(骨密度を維持している女性ホルモンのエストロゲンの分泌が大幅に減少するため)、カルシウムが減少し、骨密度の低下がみられるようになります。
また、加齢と伴ってカルシウムの吸収も低下するため、高齢期にはカルシウム摂取は特に重要になります。

<主な働き>

・骨や歯の材料になる
・平滑筋を含むすべての筋肉や心筋の収縮を正常に保つ
・神経を安定させ、興奮や緊張を緩和する
・血管壁を強化する
・血圧を調整する
・血液凝固の中心的役割を担う
・体内のイオンバランス、細胞の浸透圧や機能を正常に保つ
・酸素の働きを活性化する

<含有食品の例>

牛乳乳製品小松菜、イワシ、小魚、干しエビ、海藻類、大豆食品、緑黄色野菜など

リン

体内にあるミネラルでカルシウムに次いで多いのがリンです。体内のリンは、約80%がカルシウムと結合してリンさカルシウムに変わり、骨や歯の成分になります。
リンとカルシウムのバランスが崩れると、カルシウムが活用されないので、1:1のバランスを守って摂取するのが理想的です。

<主な働き>

・骨や歯を強化する
・細胞膜を構成する
・神経や筋肉の働きを正常化する
・ナイアシンの吸収を助ける
・成長を促進する

<含有食品の例>

ドジョウ、メバチマグロ、カツオ、鴨肉、豚ヒレ肉、鶏ささみ、大豆、ソラマメなど

マグネシウム

体内のマグネシウムの約2/3が骨の中にあって、カルシウムやリンとともに骨の構成成分になっています。
残りの1/3は、筋肉の細胞の中にあって、約300種類の酵素の働きを助け、エネルギー産生、筋の収縮、体温調節、神経伝達、ホルモン分泌などに関与している。
摂取されたマグネシウムは、カルシウム同様、一部は骨に貯蔵され、不足時には血中に溶け出して利用される。
マグネシウム摂取では、カルシウムとのバランスが重要であり、マグネシウム量とカルシウム量が1:1になるように摂取するのが理想です。

<主な働き>

・骨や歯を強化する
・軟組織でのカルシウム沈着を防ぐ
・体温・血圧を維持する
・筋肉の収縮を助ける
・補酵素として糖質、タンパク質、脂質の代謝を助ける
・酵素の作用を活性化する

<含有食品の例>

大豆、大豆食品、あずき、海藻類、アーモンドなど

ビタミンD

ビタミンDはカルシウムやリンの吸収を促進し、骨や歯の形成と成長を助ける他、血中カルシウム濃度を調整しています。
ヒトの体内にあるカルシウムは99%が骨に、残りの1%が血液や筋肉含まれています。血中のカルシウムは、筋肉の収縮などに関与しています。

<主な働き>

・骨密度を高め、骨組組織を強化する
・歯と下あごを強化する
・筋力を維持する

<含有食品の例>

サケ、ウナギ、カワハギ、イワシ、シイタケ、キクラゲなど

ビタミンK

ビタミンKはカルシウムが骨に沈着するのを助けます。

<主な働き>

・骨形成(骨の再石灰化)に関与する
・血液凝固作用をもつ
・血液凝固抑制作用をもつ
・カルシウム結合の促進、タンパク質の生成を助ける

<含有食品の例>

納豆、ブロッコリー、ホウレンソウ、海苔、わかめなど

この記事を書いたスタッフ
医師
江口 直
脊椎脊髄疾患及び骨粗鬆症の治療を中心に行っております。脊椎は、首・背中・腰と連なる臓器であり、どこかに異常を示せば、その代償として様々な部位での疼痛を発症します。その原因を突き止め、痛みやしびれに対して真摯に診察・治療の手助けをさせていただきます。また前病院での経験も活かし、骨粗鬆症と、これに伴うリエゾン治療(他科からの相談と治療共有)にも力を入れていこうと考えております。
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