脊椎クリニック テレビ放送報告
- 2018/05/10
椎間板は、腰の骨である腰椎と腰椎の間にありクッションの役割を果たしています。
椎間板を上から見るとやや潰れたハート型をしており、3つの構成要素に分けられます。
椎間板の外側はコラーゲン線維で出来ており、線維輪と呼ばれています。
椎間の中心部分にはゼリー状の、髄核というものが入っています。
また,椎間板の上下には終板というものがあり、椎間板を挟むように存在しています。
腰椎椎間板性腰痛というとその名前の通り、椎間板が痛みの原因となって起こる腰痛のことです。
椎間板は過度に圧迫されたり、捻られたりすることで、外側の線維輪が損傷してしまうことがあります。
しかし、本来椎間板にはあまり神経が通っていません。
正常では、線維輪の外側と終板にのみ神経が通っています。
ということは、椎間板が傷ついても痛みを感じることはあまりないはずです。
ところが、線維輪が損傷してしまうと、その箇所を修復しようと、神経を伴って血管が入り込んできます。
このことで、本来神経の通っていなかった線維輪の内側にも神経が入り込み、さらに椎間板にストレスがかかることで痛みを感じるようになってしまいます。
では、どのような時に椎間板にはストレスがかかるのでしょうか?
一番は腰を曲げた姿勢です。
特に、座って背中を丸めるような姿勢では椎間板にかかる圧力が最大になると言われています。
椎間板にかかる圧力が高い順に並べると以下のようになります。
長時間座ったままの姿勢でいたり、前屈した姿勢で重いものを持ち上げようとしたりすると、椎間板にはストレスがかかることになり痛みを感じます。
椎間板が傷んでくるとゼリー状の髄核から水分が失われ、椎間板変性と呼ばれる状態になります。
簡単に述べると椎間板が弱ってきている状態です。
一般的には加齢によって起こるものですが、若年のスポーツ選手でも繰り返しのストレスによってこの椎間板変性が起こっている可能性があります。
MRIで確認すると椎間板の中心部分が黒くなってしまっているのがわかります。