第25回日本腰痛学会学術発表報告
11月3日~4日に品川で行われた第25回日本腰痛学会において、
「当院の腰痛症患者への理学療法の効果~他院との比較を含めて」という演題で学術発表を行いました。
慢性腰痛の症状改善には、運動療法が効果的とされています。しかしながら、その運動内容は様々です。
今年4月にアレックス脊椎クリニックが開院し、それに伴いストレッチ・コアトレーニング(体幹深部筋)・有酸素運動を取り入れた当院の運動プログラムを考案し、当院の患者様の治療に取り入れました。
私が今回発表した内容は、過去に他院でリハビリテーション経験がある患者様に当院と他院とで治療プログラムに違いがあるかを聴取し検討するというものです。
患者さんからのヒアリングの結果、他院で指導された運動は当院とほぼ似た内容でした。差があったのは運動プログラムの実技指導でした。当院では運動する際のフォームの確認や筋肉の収縮ができているかどうか確認を毎回実施しており、その点で優位だったと考えています。
過去の報告から、慢性腰痛に対しての運動療法は患者様がパンフレットなどを参考に自分で運動を行うよりも、理学療法士が適切なフォームや筋の収縮を指導することでより改善するとされています。今回の結果も同様であり、理学療法士の管理下で行う運動療法の重要性を再認識できました。
学会では、サルコペニア、骨粗鬆症性脊椎疾患、腰椎分離症、非特異性腰痛に関連したものや、アスリートの腰痛原因を追及した発表などがありました。
腰痛の治療の第一歩は、もちろん痛みの原因をつきとめることですが、実際に原因を特定することは困難です。CT、MRI等の検査結果だけに頼らずに患者様の状態を確認し、可能性を一つずつ探っていくことが大事であると理解できました。
アレックス脊椎クリニックが開院して半年過ぎます。
腰痛で困っている患者様はまだたくさんいると思いますので、
腰痛患者様の疼痛を1人でも多く改善できるよう研鑽を重ねていきたいと思います。