2019年10月23～25日高知市で開催された第78回日本公衆衛生学会総会で「体型評価の一致/不一致と間食・夜食摂取の有無の関係の検討」という演題でポスター発表を行いました。

　私は大学在学中に、児童・生徒の生活習慣に関するアンケート結果を基に客観的体型評価（BMI）と主観的体型評価に関する研究を行いました。今回発表した研究は、そのテーマから派生させたものになります。研究の背景として、現在、自分の体型を適正に把握できていない者が多く、特に女性は自分の体型を太っていると考えている者が多いことが、厚生労働省の調査からも明らかになっています。そして女性では若年層からダイエット志向も高くなってくると言われています。しかし、果たして痩せたいと思っている者は相応の行動をしているのかと疑問を抱き、今回の研究に至りました。
　今回の研究では、
・男子生徒は自分の体型を適正に評価できている者が多いが、女子生徒は誤った評価をしている者が多く、そのほとんどが実際の体型より太く評価していた。
・女子生徒は学校段階、体型評価の一致/不一致に関わらず、間食・夜食摂取習慣がある者が6割以上存在する。
以上2点が明らかになりました。
　今回の研究結果から、誤った体型認識は食習慣の乱れにつながる可能性があり、ひいては栄養バランスの偏りにより、骨形成への影響や無月経等の問題にも繋がり兼ねないことが考えられます。成長期における正しい食習慣の形成の重要性を示唆する結果になりました。運動をすることも、正しい生活習慣が送れてこそ、より良い効果が得られます。
　公衆衛生の知識は、トレーナーとして会員様を対応するうえで重要になると今回の学会参加で感じました。今回得た知識を会員様に還元し、今後も研鑽してまいります。