2023年6月17日~18日に大阪府大阪市にある森ノ宮医療大学で行われた、RUSI workshop 2023に参加致しました。森ノ宮医療大学の工藤慎太郎教授と堤真大講師の講義を受講した後、実際に超音波画像診断装置(US)を用いた実技演習を行いました。
2023年6月17日 13:00~ 工藤慎太郎教授講義(肩・肘編)
工藤慎太郎教授の講義は肩と肘に関する内容でした。大変興味深かったのは凍結肩(五十肩)の病態です。関節包の線維化が主病態であるとの認識をしていましたが、近年の知見は線維化だけでなく、軟骨形成が起こり、拘縮(関節の動きが悪くなった状態)に至るとのお話でした。2023年6月18日 9:00~ 堤真大講師講義(肩関節解剖)
堤真大講師の講義は肩関節の解剖について行われました。烏口上腕靭帯の教科書上の走行は烏口突起(肩甲骨の一部)から小結節(肩の骨の一部)を結ぶ靭帯となっています。しかし最新の知見では烏口突起の基部から前は肩甲下筋(肩甲骨の前から肩の骨につく筋肉)、後ろは棘下筋(肩甲骨の後ろから肩の骨につく筋肉)までを覆うように靭帯の線維が広がることをお話いただきました。このことから私は烏口上腕靱帯が肩周囲の筋肉を包むことによって肩関節の安定性に関与しているという構造を具体的に理解できました。US撮像の実技演習(上肢・体幹編)
実技演習では今回体幹・上肢編ということで、頸部・腹部・肩関節・肘関節・手関節のUS撮像を行いました。1人の講師に対して少人数のグループが組まれ実技演習が行われました。少人数グループで行ったことで講師の方や他のグループメンバーとディスカッションを行いながら演習を進めることができました。私自身はUS撮像経験が浅く、ディスカッションを行いながら進んだことで理解を深めながら演習に臨むことができました。各部位撮像後には復習の時間を作っていただいたことでよりUSの撮像技術を高める事ができ、実際にリハビリに還元することを想定して演習を行いました。
最後に
今回、各先生方の講義を受講しUSの実技演習を行ったことでリハビリに還元できる知識・技術を習得するのみならず、更なる勉強意欲の向上にもつながりました。今回の研修で習得した技術をセラピストとして患者様に還元し、より早く症状を改善できるよう、これからも精進して参ります。 この記事を書いたスタッフ