アイシングは病態を悪化させる?

アイシングは病態を悪化させる?


まず、最初にアイシングを否定する内容ではありません。効果的に使えば良い方向へ改善されます。

しかし、アイシングにもメリット・デメリットがあることを今回お伝えさせてください。

アイシングは、一般的に障害の治療やコンディショニングツールとして効果が期待され多用されている方法です。
多くのスポーツ医学書やメディアでスポーツ後のアイシングをするような記載がされてます。
また、多くの野球選手が投球後にアイシングをしている風景がメディアなどに映し出され、
痛みがある場合や、スポーツで酷使した後はアイシングを行うことが常識のようになってきています。
これ自体は、コンディショニングとしてとても素晴らしいことです。

アイシングの効果は、安静時痛、運動時痛、機能障害ともに有意に減少すると報告されています。
これは、 実施前後で有意な神経伝導速度の低下と、疼痛閾値低下および痛覚耐性の上昇が認められたからです。 
その為、痛みをコントロールする上でアイシングを行うことは、とても有用です。

しかし、スポーツをした後に痛みがあるので、毎回アイシングをしてケアをしている。
というのは、果たして本当に正しいのでしょうか?
アイシングをする事は、痛みが軽減させますが、イコール「正しく損傷部位が治癒されている」とは限りません。
むしろ、痛みが一過性に軽減する事で、繰り返し運動を行えることにより、症状が徐々に悪化する可能性さえ考えられます。

結果、病態が進行し、アイシングをしても痛みが軽減しないから、病院へ受診する。
しかし、実際は病態がかなり進行しており、長期離脱を余儀なくされるケースもあります。

アイシングなどを用いた疼痛コントロールを行うよりも前に、
早期に病院受診を行い、運動は継続しアイシングなどのケアを行うことで良いのか?
運動は完全に辞めて安静にしていた方が良いのか?
これらを見極めてアイシングを行うことが大切だと考えます。

ネット社会によって、ケガや痛みによる情報や対策案などが溢れています。
同じような症状でも病態が違うことは多くあるため、本当にネットに乗っている情報を信じて良いのか?

xpや超音波、必要に応じてはMRIを撮影し、医師の診断を受けることが大切だと、私は思います。
結果的には、これが一番の早期診断・早期復帰へ繋がると考えます。


今回は、アイシングの治療効果や予防効果を説明したものではなく
アイシングは一過性に疼痛のコントロールができる反面、医療機関への受診行動が抑制されやすくなります。
疼痛が出現してから、初診までの期間が遅れることは病態が進行している可能性がある事を、絶対に忘れてはいけません。


参照)日本臨床スポーツ医学学会誌21(2):403-408, 2013.
 

アイシングは病態を悪化させる?


まず、最初にアイシングを否定する内容ではありません。効果的に使えば良い方向へ改善されます。

しかし、アイシングにもメリット・デメリットがあることを今回お伝えさせてください。

アイシングは、一般的に障害の治療やコンディショニングツールとして効果が期待され多用されている方法です。
多くのスポーツ医学書やメディアでスポーツ後のアイシングをするような記載がされてます。
また、多くの野球選手が投球後にアイシングをしている風景がメディアなどに映し出され、
痛みがある場合や、スポーツで酷使した後はアイシングを行うことが常識のようになってきています。
これ自体は、コンディショニングとしてとても素晴らしいことです。

アイシングの効果は、安静時痛、運動時痛、機能障害ともに有意に減少すると報告されています。
これは、 実施前後で有意な神経伝導速度の低下と、疼痛閾値低下および痛覚耐性の上昇が認められたからです。 
その為、痛みをコントロールする上でアイシングを行うことは、とても有用です。

しかし、スポーツをした後に痛みがあるので、毎回アイシングをしてケアをしている。
というのは、果たして本当に正しいのでしょうか?
アイシングをする事は、痛みが軽減させますが、イコール「正しく損傷部位が治癒されている」とは限りません。
むしろ、痛みが一過性に軽減する事で、繰り返し運動を行えることにより、症状が徐々に悪化する可能性さえ考えられます。

結果、病態が進行し、アイシングをしても痛みが軽減しないから、病院へ受診する。
しかし、実際は病態がかなり進行しており、長期離脱を余儀なくされるケースもあります。

アイシングなどを用いた疼痛コントロールを行うよりも前に、
早期に病院受診を行い、運動は継続しアイシングなどのケアを行うことで良いのか?
運動は完全に辞めて安静にしていた方が良いのか?
これらを見極めてアイシングを行うことが大切だと考えます。

ネット社会によって、ケガや痛みによる情報や対策案などが溢れています。
同じような症状でも病態が違うことは多くあるため、本当にネットに乗っている情報を信じて良いのか?

xpや超音波、必要に応じてはMRIを撮影し、医師の診断を受けることが大切だと、私は思います。
結果的には、これが一番の早期診断・早期復帰へ繋がると考えます。


今回は、アイシングの治療効果や予防効果を説明したものではなく
アイシングは一過性に疼痛のコントロールができる反面、医療機関への受診行動が抑制されやすくなります。
疼痛が出現してから、初診までの期間が遅れることは病態が進行している可能性がある事を、絶対に忘れてはいけません。


参照)日本臨床スポーツ医学学会誌21(2):403-408, 2013.
 
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