ランニングの腰痛の原因
腰痛は多くの人が経験する一般的な健康問題であり、ランニングなどの運動が関与している場合があります。ランニングは健康的な活動ですが、不適切なフォームや過度のトレーニングは腰部にストレスを加え、痛みを引き起こす可能性があります。
ランニングで起こりやすい腰痛の痛みの場所と症状
筋肉の緊張
筋肉が過度に使われることで、筋肉の緊張や筋肉痛が生じることがあります。ランニング中に腰部の筋肉に過剰に負担のかからない様に正しい姿勢が大切です。
椎間関節の痛み
ランニング時に腰部が安定していないと腰の関節にも負担がかかります。特に腰を反りやすい場合は椎間関節の痛みが出ることがあります。
ランニング時の姿勢が腰痛にどう影響するか
腰の過度な前弯
走る際に体が前に傾きすぎると、腰椎に過度の圧力がかかります。これは腰痛を誘発または悪化させる可能性があります。不均衡な着地
片足に過度に体重がかかる不均衡な着地は、腰部に不均等な力が加わり、痛みを引き起こす可能性があります。体が傾いたり、不均等な着地になる原因はいくつかあります。1.体幹の左右差
2.股関節の筋力不足
3.脚の筋力の左右差
腰痛を改善するためのランニングフォーム
ランニングフォームは、効率的かつ安全にランニングを楽しむための基礎です。良いフォームは、怪我のリスクを減らし、パフォーマンスを向上させることができます。以下に、正しいランニングフォームの主要な要素を詳しく説明します。
ランニング時の姿勢のポイント
背筋を伸ばす
走るときは背筋をまっすぐに保ち、腰を過度に曲げたり、反りすぎない様に注意しましょう。また前に倒れ過ぎたりしないようにします。背中が自然なカーブを保つよう意識してください。
視線は前方に
走りながらは、視線は前方約10〜20メートル先を見るようにします。地面を見下ろすことは首や背中に不必要な緊張を生じさせる原因になります。
肩のリラックス
肩はリラックスさせ、上に上がっていないことを確認してください。肩が凝ると、呼吸が浅くなり、効率的な走りができなくなります。
腰痛を防ぐためのランニングフォームのポイント
腰部の安定
体幹の筋肉(腹筋・背筋)を使い腰部を正しい姿勢で安定させます。これにより、走行中の腰への負担を軽減できます。正しい姿勢で維持できなかったり、着地時・蹴り出しで丸まったり反ったりしてしまうと腰に負担がかかります。
着地の工夫
適切に衝撃を吸収するためには着地を工夫する必要があります。着地の衝撃を軽減するためにはオーバーストライドを予防することが必要です。ストライドが大きくなりすぎることで着地時の衝撃が大きくなります。また適切に衝撃を吸収する筋肉の働きも大切です。
ランニングフォームの改善方法
ランニングフォームを改善するためには、適切なエクササイズと練習を取り入れることが重要です。ここでは、ランニングフォームを効果的に改善するための具体的な方法を紹介します。
ストレッチとトレーニング
体幹の強化
コアの筋肉(腹部、背中、腰周りの筋肉)を強化することで、全体の安定性が向上し、腰痛のリスクを低減します。プランク・サイドプランクなどがを正しい姿勢で行うことが有効です。
股関節屈曲筋群(股関節の前側の筋肉)のストレッチ
股関節の前側の筋肉が緊張すると腰への負担が増えます。股関節の前側の筋肉が硬いとランニングの蹴り出しで腰が反りやすくなってしまいます。そのためランニング前後には股関節前面のストレッチを行うことが重要です。
脚(下半身)の強化
臀部・太ももの前後・ふくらはぎの筋肉を強化して左右差を改善することが有効です。下半身の強化にはスクワットやカーフレイズなどの種目が必要です。最初は両足の種目から開始して片足の種目を行います。特に片足での種目は股関節の内転筋・外転筋など股関節周囲の筋力の強化に有効です。
フォームを改善する方法
体幹・股関節・脚の筋力のアンバランスを改善して、動画でのフォームの分析を行い、問題となり箇所をランニングドリルなどで修正することが効果的です。
動画でのフォーム分析
自分のランニングフォームの動画を撮影し、分析することで問題点を視覚的に把握できます。
ランニングドリル
ランニングドリルを行うことで、足の運びと体の使い方を改善できます。ランニングドリルは動作改善や協調性を高めるのに役立ちます。
岡部 宏行