分裂膝蓋骨の原因とは?
分裂膝蓋骨とは膝のお皿の骨(膝蓋骨)が2つ以上に分かれている状態のことを言います。原因は不明です。膝の前面をぶつけるなどの受傷機転がある場合もありますが、主に生まれつき分裂している場合が多いです。症状が出ない場合もありますが、激しいスポーツ動作などをきっかけに分裂した箇所にストレスが加わることで痛みが出現します。膝蓋骨には膝を伸ばす筋肉(大腿四頭筋)がついており、膝を曲げたり伸ばしたりすることで大腿四頭筋より分裂部に負荷がかかり炎症が生じ、症状が誘発されます。
症状は?
・走ったり、ジャンプしたりスポーツをした時に痛くなる
・膝蓋骨の周囲を押すと痛みがでる(特に外側の上方)
・膝を曲げたり伸ばしたりすると痛い
画像・診断について
身体所見で圧痛、大腿四頭筋の柔軟性の確認、単純レントゲン検査で分裂膝蓋骨の有無を確認します。
より詳しく評価するにはCTが必要です。(近隣の病院へ依頼)
例)
CT①
3DCT
分裂膝蓋骨の治療
痛みが軽度で運動を休まず継続する場合は、運動前に大腿四頭筋のストレッチ、運動後にアイシングを行います。痛みが続く場合は、痛みを軽減させるために運動を一定期間休止し患部を安静にします。消炎鎮痛剤や外用、電気治療など保存的治療を行います。
保存的治療でも痛みが残り、症状強い場合は手術療法を検討します(
骨片摘出術など)。